警察官から格闘家へ──現役武道系公務員の強さと格闘技転身の可能性とは

格闘技、武術全般

警察官は職務上、日々の訓練で格闘や逮捕術に関わる動作を習得しています。では、その経験が格闘技のプロの世界で通用するかと言えば、単純な比較では語れない複雑さがあります。本記事では、男性・女性警察官のフィジカルと格闘適性、柔道や総合格闘技の観点から、警察官と格闘家の違いや転身の可能性について解説します。

警察官の武道訓練の実情とは

警察学校では、柔道・剣道のいずれかが必修科目であり、全国の大会も開催されています。特に警視庁や大阪府警などの大規模警察では「武道特練員」と呼ばれる精鋭が所属しており、日々武道に特化した訓練を受けています。

実際、柔道では警察官が全日本選手権に出場する例も多く、警察内のトップ層は全日本レベルの技術を持っています。

男性と女性警察官の格闘能力の傾向

当然ながら一般的に男性警察官の方が筋力や体格で優位です。しかし、女性警察官でも特練員であれば全国大会で上位に食い込むレベルに達することもあります。

プロ格闘技に転身する際は、男女ともに体重別で戦うため、女性警察官が同階級の他選手と戦う場合、バックボーンとしての柔道や剣道歴がものを言う場面もあります。

実際に格闘技へ転身した警察官の例

元警察官から格闘技に転向した選手には以下のような事例があります。

  • 所英男(元パンクラス王者):警察官志望だったがプロ格闘家へ転身
  • 石井慧(北京五輪金メダリスト):柔道から総合格闘技へ、警察官ではないが警察大会にも出場経験あり

このように、競技力の高い柔道家が総合格闘技(MMA)へ進む流れは比較的一般的です。

警察官 vs 格闘家、柔道ならどちらが強い?

柔道という競技に限れば、全日本レベルの警察官柔道家は非常に強いです。一般的な格闘家では太刀打ちできません。

しかし、柔道以外の格闘技(MMAやキックボクシングなど)では、やはり専業で鍛えているプロ格闘家に軍配が上がります。技術の幅、対応力、打撃への耐性などで差が出るためです。

警察官が格闘家に向いている理由・向かない理由

【向いている理由】

  • 日常的に規律とフィジカルトレーニングを積んでいる
  • 武道経験者が多く、基礎体力が高い
  • 精神的にタフ

【向かない理由】

  • 仕事上、怪我のリスクを避ける必要がある
  • 専業格闘家に比べて技術練習の時間が圧倒的に少ない

よって、格闘家転身を本気で目指すなら、警察官という安定職を離れる覚悟が必要です。

まとめ:警察官の格闘能力は高いが、プロ格闘技は別物

警察官は日々の訓練や武道競技を通じて高い身体能力と闘志を養っています。特に柔道分野では全国レベルの選手も多く、格闘技のベースとしては非常に優秀です。

しかし、プロ格闘家としてのキャリアはまた別のスキルと覚悟が必要であり、単純に「警察官なら強い」とは言い切れません。とはいえ、ベースの能力と精神力は高いため、環境と努力次第でプロの舞台でも通用する可能性は充分にあるでしょう。

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