弓道において、離れの際に腕を払ってしまうことは多くの初心者が経験する悩みです。特に、会の途中で縮こまってしまうことや、離れの瞬間に恐怖心から手が緩んでしまうことが原因となります。この記事では、腕を払う原因とその改善方法、そして「親指で弾くような離れ」の正しい実践法について詳しく解説します。
腕を払う原因とは?
腕を払う主な原因として、以下の点が挙げられます。
- 弓弝の高さが低い:弓弝が低いと、弦が腕に当たりやすくなります。弓弝は15〜16cmが基本とされています。
- 馬手のひねりが不足している:馬手のひねりが効いていないと、弦が体の外側を通らず、腕に当たりやすくなります。
- 引き分けが小さい:引き分けが小さいと、弦が体に近づき、腕に当たりやすくなります。
- 弓手の押しが不足している:弓手の押しが不足していると、弦の軌道が不安定になり、腕に当たりやすくなります。
「親指で弾くような離れ」の正しい実践法
「親指で弾くような離れ」は、離れの際に親指を意識して弦を離す方法です。これにより、離れがスムーズになり、腕を払うリスクが減少します。しかし、注意点もあります。
- 引き分けが小さくなる可能性がある:親指を意識しすぎると、引き分けが小さくなり、弦が体に当たりやすくなります。
- 手の内のバランスが崩れる可能性がある:親指を意識しすぎると、手の内のバランスが崩れ、弓の回転が不安定になる可能性があります。
これらのデメリットを避けるためには、親指を意識するだけでなく、全体の手の内のバランスを保つことが重要です。具体的には、親指と中指の力を抜き、肘を後ろに押すようにして離れを出す方法が効果的です。
改善のための練習方法
腕を払う問題を改善するためには、以下の練習方法が有効です。
- 弓弝の高さを適切に調整する:弓弝が低いと弦が腕に当たりやすくなるため、適切な高さに調整します。
- 馬手のひねりを意識する:馬手のひねりを効かせることで、弦が体の外側を通るようになります。
- 引き分けを大きくする:引き分けを大きくすることで、弦が体から離れやすくなります。
- 弓手の押しを強化する:弓手の押しを強化することで、弦の軌道が安定します。
- 親指で弾くような離れを意識する:親指を意識して離れを出すことで、離れがスムーズになり、腕を払うリスクが減少します。
これらの練習を継続的に行うことで、腕を払う問題を改善することができます。
まとめ
弓道で腕を払う原因は、射形や手の内のバランスに起因することが多いです。「親指で弾くような離れ」を意識することで、離れがスムーズになり、腕を払うリスクが減少します。しかし、親指を意識しすぎると引き分けが小さくなる可能性があるため、全体の手の内のバランスを保つことが重要です。適切な練習方法を取り入れ、腕を払う問題を改善していきましょう。
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