マラソンの練習メニューにおいて、スピード練習とスタミナ練習を水曜日と土曜日に設定することは一般的です。しかし、どちらをどの曜日に配置するかによって、メリットとデメリットが異なります。本記事では、水曜日にスピード練習、土曜日にスタミナ練習とする場合と、その逆の場合について解説します。
1. スピード練習とスタミナ練習の違い
スピード練習(インターバル走など)は、短時間で高い強度の運動を行い、スピードや最大酸素摂取量(VO2max)の向上を目指します。これに対し、スタミナ練習(ペース走やLSDなど)は、長時間の低強度または中強度で持久力を養うことを目的としています。
これらを効果的に組み合わせることで、マラソンの総合的なパフォーマンスが向上します。次に、曜日ごとにこれらの練習を配置した場合のメリットとデメリットを見ていきましょう。
2. 水曜日にスピード練習、土曜日にスタミナ練習の場合のメリット
水曜日にスピード練習を行う場合、その後の木曜日や金曜日は比較的軽めのジョグや休養日を設定できます。これにより、スタミナ練習を土曜日にしっかり行えるため、体力的にも充実した状態で長時間走ることが可能です。
また、スピード練習で体を強化した後、スタミナ練習に移ることで、レース後半でのスピード維持能力や、疲れにくい体作りが進むメリットがあります。
3. 水曜日にスピード練習、土曜日にスタミナ練習の場合のデメリット
スピード練習の後、金曜日に軽いジョグで調整しても、体に疲労が残る場合があります。そのため、土曜日のスタミナ練習の質が低下する可能性もあり、注意が必要です。
また、週後半に長時間の練習を行うため、体力的にきついと感じることがあるかもしれません。特に土曜日の練習が終わった後の回復が不十分だと、次の週の練習に影響を与えることもあります。
4. 土曜日にスピード練習、水曜日にスタミナ練習の場合のメリット
土曜日にスピード練習を行うことで、週末にしっかりと強度の高い練習を積むことができます。日曜日にLSD(ロングスロー距離走)や距離走を行う場合、その前にしっかりと休養を取ることができ、体調が整ってから長時間の走行に移れる点がメリットです。
また、金曜日に軽いジョグを入れれば、土曜日のスピード練習に集中できるため、良い効果を得やすいと言えます。
5. 土曜日にスピード練習、水曜日にスタミナ練習の場合のデメリット
水曜日にスタミナ練習を行った後、木曜日や金曜日にしっかりと回復する時間を取らないと、土曜日のスピード練習に影響が出ることがあります。特に、スタミナ練習で疲労が蓄積していると、土曜日の高強度な練習が十分にこなせない恐れがあります。
また、水曜日にスタミナ練習をすることで、週半ばに大きな負担がかかり、モチベーションを維持することが難しくなることがあります。
6. どちらのパターンが多いか
実際、スピード練習を水曜日に、スタミナ練習を土曜日に配置するパターンは多くのランナーに採用されています。これは、スピード練習後に十分な休養を取れるため、スタミナ練習に集中できるからです。
一方で、土曜日にスピード練習を行い、週末に距離走を行うパターンもありますが、体力的な負担が大きくなりがちなので、少し工夫が必要です。
7. まとめ
水曜日にスピード練習、土曜日にスタミナ練習を配置することは、パフォーマンス向上に非常に効果的です。しかし、どちらのパターンを選ぶにしても、しっかりと回復時間を確保することが重要です。体調や練習内容に合わせて、最適な練習メニューを選択しましょう。
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