エイト環の使い方と懸垂降下器具・垂直降下器具の違いについて

登山

エイト環(カラビナ付きの8型の器具)は、登山やレスキュー活動などで使用される重要な道具です。特に懸垂降下や垂直降下での安全性を高めるために使用されますが、初心者の方にとってはその使い方や用途について疑問が生じることも多いでしょう。この記事では、エイト環の使い方や懸垂降下器具と垂直降下器具の違いについて解説します。

1. エイト環の使い方

エイト環は、登山やレスキュー活動でロープを通し、負荷を分散するために使用される器具です。使用時は、まずロープをエイト環の開口部に通し、次に自分のハーネスや他の器具に接続します。この時、エイト環の金属部分がロープを滑らせないように、確実に固定することが重要です。

また、エイト環は「35kN」という耐荷重が記載されていますが、これはエイト環が35キロニュートンの力に耐えられることを意味します。1ニュートンは約0.1kgなので、35kNは約3500kg(3.5トン)の重量に相当します。これを体重に換算すると、35kgまでの体重を支えるわけではなく、遠くに乗ることなく、過負荷を避けるために使われます。

2. 懸垂降下器具と垂直降下器具の違い

懸垂降下器具と垂直降下器具は、似ているようで使い方や目的が異なります。懸垂降下器具は、体が下方向に降りる際に使用され、腕の力を使って体を支えながら、降下する方法です。一方、垂直降下器具は、重力に任せて垂直に降りるために使用されます。垂直降下では、体を支える力がほとんど必要ないため、自然に降りることができます。

言い換えると、懸垂降下器具は「体がぶら下がる」動作を行い、垂直降下器具は「体を真下に降ろす」動作に特化しています。登山やレスキュー活動においては、この2つをシーンによって使い分けることが求められます。

3. 「懸垂」と「垂直」の違いについて

「懸垂」と「垂直」は、降下の方法において異なる意味を持ちます。懸垂降下は、腕の力を使って体を支えながら、ロープにぶら下がる形で行います。これは、体をぶら下げて動くことを意味します。一方で、垂直降下は、体がロープで支えられた状態で、ほぼ真下に降りる動作です。

懸垂降下は、登山やレスキューでしっかりと支えを得ることができる反面、力を使って体を動かす必要があります。垂直降下は、自然の力を利用して体を降ろすため、力をあまり必要とせず、よりスムーズに降りることが可能です。

4. 使い分けのポイント

上にロープを固定して、真下に降りる場合には、垂直降下器具が最も適しています。真下に降りる動作を行うには、垂直降下器具を使うことで、スムーズに降りることができます。

一方、懸垂降下器具は、体がぶら下がることで支えが必要になる状況や、狭い場所での降下に適しています。どちらの器具を選ぶかは、降下する場所や状況によって適切に選ぶことが大切です。

まとめ

エイト環は強度と安全性を重視した道具で、懸垂降下や垂直降下において重要な役割を果たします。懸垂降下器具と垂直降下器具の違いを理解し、目的に合った器具を選ぶことが、登山やレスキュー活動での安全性を高めます。それぞれの使い方を正しく理解し、状況に応じて適切な器具を選ぶようにしましょう。

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