プロレスファンの間では「なぜ佐山聡がUWFに参戦した際、素顔を見せながらもスーパータイガーを名乗っていたのか」という点がよく話題になります。佐山聡は初代タイガーマスクとして日本中に衝撃を与えた存在でしたが、マスクを脱いだ後の活動にも独自の意味がありました。
初代タイガーマスクからスーパータイガーへ
佐山聡は新日本プロレス時代に初代タイガーマスクとしてデビューし、空前のブームを巻き起こしました。その後、さまざまな事情からマスクを脱ぎ、新団体であるUWFへ参加します。このときに使用したリングネームが「スーパータイガー」でした。
「タイガー」という名前を残したのは、彼の代名詞ともいえる存在感を維持するためであり、観客に強い印象を与える意図もあったと考えられています。
なぜ素顔でも“スーパータイガー”だったのか
通常、覆面レスラーがマスクを脱げば本名や新しい名前に切り替えるケースが多いですが、佐山の場合は「ブランド」としての価値を守るために「タイガー」を名乗り続けました。
また、UWFは「リアルファイト」を標榜しており、マスクスタイルよりも素顔で戦うほうが団体の理念に合致していました。素顔にすることでUWFの方向性に沿いながらも、「スーパータイガー」という名で過去の実績を受け継いだのです。
ファンにとっての“タイガー”の象徴性
タイガーマスクという存在は80年代の子供たちにとってヒーローであり、プロレスファンにとってもアイコンでした。佐山がスーパータイガーを名乗ることで、ファンは「ヒーローの進化形」を見ることができたのです。
これは単なるリングネームの継承ではなく、プロレス文化の継続性を示す重要な要素だったとも言えます。
実際の試合スタイルとの関係
佐山のスーパータイガー時代は、従来のプロレスに加えて実戦的な蹴りや関節技を多用するスタイルでした。これはUWFが追求した「格闘技色の強いプロレス」と見事に合致しており、スーパータイガーという名が“強さの象徴”として機能したと言えるでしょう。
例えば、実際の試合でもシュートボクシングのような蹴りやサブミッションを駆使し、他のレスラーにはない独特のリアリティを表現していました。
まとめ
佐山聡が素顔になってもスーパータイガーを名乗り続けた理由は、ブランドの継承、UWFの理念との一致、そしてファンにとっての象徴性にありました。マスクを外しても「タイガー」の名前は彼にとって重要な意味を持ち、後の総合格闘技やシューティング創設にもつながっていきます。こうした背景を知ることで、佐山聡のスーパータイガー時代の価値がより理解できるでしょう。
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