近年、アウトドア好きの間で話題となっているのが「スリングショットフィッシング」。スリングショット(いわゆるパチンコ型の道具)に矢や仕掛けを装着し、魚を狙うスタイルです。ただし通常の釣りとは異なり、道具の扱いや安全性、使用するラインに注意が必要です。ここでは、スリングショットを用いた釣りにおける安全面とライン選びについて解説します。
手甲(リストガード)付きモデルの必要性
スリングショットを矢や専用アローで使用する場合、手元で矢が弾かれるリスクがあります。特に初心者は射出方向がぶれやすく、手や腕を傷つける危険性が高いため、手甲やリストガード付きモデルの使用がおすすめです。
例えば、狩猟用スリングショットの多くは金属フレーム+リストサポートが付いており、反動を抑えつつ安定して矢を放つことができます。安全面を重視するなら、このタイプを選ぶのがベターです。
使用するラインの選び方
スリングショットで魚を狙う際に使用するラインは、通常の釣り糸ではなく強度の高いラインが求められます。おすすめされるのは以下のようなラインです。
- PEライン(20〜40lb):引張強度が高く、飛距離も確保できる。
- ナイロンライン(太め):扱いやすく衝撃吸収性があるため、初心者にも適している。
- 専用フィッシングリール付きモデルのライン:スリングショットフィッシング専用設計で、安全性も考慮されている。
特に大物を堤防際で狙う場合は、最低でも20lb以上のラインが推奨されます。
実際に狙える魚と環境
スリングショットフィッシングは海外ではカープやガーなど淡水魚を対象にするケースが多いですが、日本の堤防ではクロダイやシーバスなどを狙うことが考えられます。ただし漁業権や条例で禁止されている場合もあるため、各自治体の規則を必ず確認することが必要です。
また、一般的な釣り客が多い堤防では矢の使用は非常に危険であり、周囲に人がいない環境での使用に限るべきです。
代替手段としての応用
「矢での使用は怖いけれど、大物を狙いたい」という人には、ルアーキャスト代わりに仕掛け投射用スリングショットを利用する方法もあります。エサやルアーを遠投するのに使えば、魚群の近くにピンポイントで仕掛けを届けられる利点があります。
この方法なら、矢のリスクを回避しつつスリングショットを釣りに活用できます。
まとめ
スリングショットを使った釣りは独特で魅力的ですが、矢を用いる場合は必ず手甲付きモデルを選び、安全を最優先にしましょう。ラインは20lb以上のPEまたは太めのナイロンを推奨し、大物相手にも切れにくい強度を確保することが重要です。また、日本の釣り場では規則や安全面に十分配慮し、必要に応じてルアーや仕掛け投射用に使うなど工夫するのがおすすめです。正しく理解して取り組めば、新しい釣りのスタイルとして楽しむことができるでしょう。
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