サーキット走行において、車高を極限まで下げた車両が多く見られますが、その効果とデメリットについてはしばしば議論の対象となります。特に、ロアアームがバンザイ状態になることでバランスが悪くなるのではないかという懸念もあります。では、実際に車高を極限まで下げることがどのような影響を及ぼすのか、そしてその選択が本当に最適なのかについて解説します。
車高を下げるメリットとデメリット
車高を下げることで、重心が低くなり、車両の安定性が向上するため、コーナリング性能が改善されることがあります。これにより、サーキットでの走行性能が向上し、特に高速コーナーでの安定感を得られる可能性が高まります。
しかし、車高を極限まで下げすぎると、ロアアームが不自然な角度に傾いてバランスを崩す可能性があります。このような調整は、特にサスペンションのストロークが制限されるため、路面の凹凸に対する対応力が低下し、結果的に走行性能に悪影響を及ぼすことがあります。
ロアアームのバンザイ状態とバランスへの影響
ロアアームがバンザイ状態になるとは、サスペンションが極端にストレッチされる状態を指します。この状態では、タイヤの接地面が不安定になり、最適なグリップを得ることが難しくなることがあります。特にコーナリング時には、タイヤの接地圧が均等に分布しなくなり、パフォーマンスが低下する可能性があります。
また、この状態ではサスペンションの動きが制限されるため、車両が路面の変化にうまく対応できず、サスペンションの効率が落ちることも考えられます。これが原因で、走行中に不安定さを感じることがあるかもしれません。
車高の設定が重要な理由
車高を下げることによるメリットは、主にサーキット走行時のコーナリング性能の向上にありますが、その効果を最大限に活かすためには、サスペンション全体のバランスが取れている必要があります。車高を下げすぎると、ロアアームの角度が不自然になり、サスペンション全体の動きが不安定になります。
したがって、車高を調整する際には、サスペンションのストロークとアームの角度が適切であることを確認し、車両全体のバランスを見極めることが重要です。極端な車高設定は、必ずしもパフォーマンスの向上に繋がるわけではないことを理解しておく必要があります。
まとめ
サーキット走行において車高を下げることは安定性やコーナリング性能の向上に寄与しますが、極限まで下げることでサスペンションのバランスが崩れ、パフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。最適な車高設定は、車両のバランスを考慮し、適切なサスペンションのストロークと角度を確保することが重要です。
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