世界ラリー選手権(WRC)で注目を集める「GRヤリス ラリー1」。市販車のヤリスと同じ名前を持ちながら、まったく異なるスペックを誇るその姿に魅了されるファンも多いでしょう。本記事では、GRヤリス ラリー1がドライバー個人の“マイカー”なのか、耐久性や廃車後の活用方法について詳しく解説します。
GRヤリス ラリー1は選手のマイカーではない
まず結論から言えば、GRヤリス ラリー1は各選手の「マイカー」ではありません。これはチーム所有の競技専用車両であり、ドライバーは契約に基づいてその車両に乗り込みます。ドライバーが自ら購入し、所有するわけではないため、サッカーや野球の用具と同じく「チームの資産」として扱われます。
例えば、TOYOTA GAZOO Racingのセバスチャン・オジエやエルフィン・エバンスといったドライバーは、それぞれのラリーで同型のGRヤリス ラリー1に乗りますが、そのマシンはチームメカニックが整備・管理し、必要に応じて乗り換えも行われます。
耐久性とラリーカーの寿命
「ラリーカーは2〜3戦で廃車になる」という噂がありますが、必ずしもそうではありません。実際には、クラッシュや深刻なダメージがない限り、同じ車両を複数戦にわたって使用します。
ただし、WRCは舗装路、グラベル、雪道など多様な路面で激しい負荷がかかるため、フレームや主要部品は限界を迎えるのが早いのも事実です。したがって、シーズンを通して数台の車両をローテーションで使うのが一般的です。
廃車になったラリーカーの行方
大破して再利用が困難になった車両は「廃車」となりますが、それでも全てが無駄になるわけではありません。多くの場合、エンジン、サスペンション、電子制御部品など再利用可能なパーツは取り外して次のマシンに活かされるのです。
逆に、シャシーや安全性能に関わる部分は再利用せず、安全基準に沿って処理されます。また、メーカーの博物館やスポンサー展示用として修復され、イベント展示に回されるケースもあります。
GRヤリス ラリー1と市販ヤリスの違い
GRヤリス ラリー1は、市販のヤリスをベースにしながらも、エンジン、駆動系、足回り、空力設計に至るまで全くの別物です。見た目が似ている部分はライトやシルエット程度で、中身は専用設計の競技車両です。
そのため、普段見かけるヤリスに親しみを持つファンにとっては「同じ名前でここまで違うのか」という驚きと魅力を感じるのも自然でしょう。
まとめ
GRヤリス ラリー1はドライバーのマイカーではなく、チーム所有の競技専用マシンです。耐久性は高いものの、過酷な環境で走るため複数戦での使い回しには限界があり、クラッシュ時には廃車になることもあります。しかし、廃車といっても多くの部品はリサイクルされ、次のマシンに活かされるのがラリーの世界です。ラリーカーは消耗品であると同時に、進化を続けるテクノロジーの結晶だといえるでしょう。
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