弓道において、馬手の手繰りと馬手を建てることには微妙な感覚的違いがあります。特に、四段を目指している方が、指導者から異なる指摘を受けることがあると思います。この記事では、馬手の手繰りと馬手の建て方の違いについて解説し、正しい感覚を身につけるためのポイントを紹介します。
1. 馬手の手繰りとは
馬手の手繰りは、弓を引く際に馬手が引かれて弓がしっかりと収束するための動作です。手繰るという動作には、弓を引く力を使って、馬手を引き寄せる動きが含まれます。この動作は、弓道において「弓を安定させる」ために不可欠なものです。
手繰りは、弓の弾力性に応じて力を使うことが重要で、21キロの弓の場合、その弓力に見合った引き方が必要です。強い弓の場合、あまり力を使いすぎず、適度な力加減で手繰ることが求められます。
2. 馬手を建てるとは
馬手を建てるという表現は、弓道における「手の形」を作る動作を指します。具体的には、弓を引く前に、馬手を正しい位置に固定し、しっかりと引き分けに備えるための準備運動です。馬手が「建っていない」と、弓道における正しい引き分けができず、弓の力を無駄にしてしまいます。
馬手を建てる感覚は、手繰ることとは異なり、弓を引く動作に入る前の準備段階です。この段階では、馬手の構えがしっかりと整っていることが求められます。
3. 馬手の手繰りと建て方の違い
馬手の手繰りと馬手を建てることの主な違いは、動作のタイミングと目的にあります。手繰りは弓を引く際の「力を使って弓を収束させる動作」であり、建て方は弓を引く前に「馬手を正しい位置に置くための準備段階」です。
手繰ることで弓が引かれ、弓道における引き分けが自然に行えるようになります。一方で、馬手を建てることで、引き分けがスムーズに進み、弓を安定させる準備が整うのです。
4. 手繰りと建て方に関する指導者のアドバイス
指導者から「もっと引け」と言われる場合、手繰りをしっかりと行っているかどうかがポイントです。特に弓力が強い場合、弓がしっかりと引けるように、手繰る力を調整する必要があります。また、「手繰っているように引くと、それだ！」と言われた場合、手繰りがしっかりと行われており、弓の力が正しく伝わっている証拠です。
しかし、馬手がぺったんこだと言われるのは、馬手がしっかりと建っていない可能性があります。馬手を建てることは、引き分けのための土台作りであるため、この部分をしっかりと意識することが重要です。
5. まとめ
馬手の手繰りと建て方の違いは、弓道における重要な要素であり、両者を適切に行うことが求められます。手繰りは弓を引く力をうまく使う動作、馬手の建て方は弓道における正しい構えを作る準備段階です。動画で確認した際に「ぺったんこ」と感じる場合、馬手を建てる感覚を見直し、しっかりと馬手を構えることを意識しましょう。指導者のアドバイスを受け入れながら、正しい引き方を身につけることが大切です。
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