マリンディーゼルエンジンのオイル交換は、エンジンの長寿命と性能を保つために非常に重要です。しかし、オイル交換時に古いオイルが少し残ることがあり、そこに異なる粘度のオイルを追加することについて疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、オイル交換時に異なる粘度のオイルを使用することが問題ないのかについて詳しく解説します。
異なる粘度のオイルを使う際の注意点
オイル交換の際、異なる粘度のオイルを混ぜて使用すること自体は避けた方が良いとされています。これは、エンジンオイルの役割がエンジン内部を適切に潤滑し、過度な摩擦や熱を防ぐことだからです。オイルの粘度が異なると、エンジン内での油の流れや冷却性能に影響を与える可能性があります。
特に、ディーゼルエンジンでは、エンジンの負荷が高くなるため、オイルの性能が重要になります。異なる粘度のオイルを混ぜると、理想的な潤滑状態が維持できなくなり、エンジンの損傷や性能低下を引き起こすリスクが高くなります。
いすゞベスコS-3(SAE40)とSAE30の違い
現在使用している「いすゞベスコS-3(SAE40)」から「いすゞベスコS-3(SAE30)」への変更についてですが、SAE40とSAE30はオイルの粘度が異なります。SAE40は高温での粘度が高く、エンジンが高負荷で動いている際に適しています。一方、SAE30はやや低温での粘度が低いため、エンジンが冷えている状態での流動性が良いです。
これらの違いにより、異なる粘度のオイルを混ぜることはエンジンにとって理想的ではありません。特に、オイルが完全に抜けていない場合、以前のオイルと新しいオイルの性質が混じり合い、エンジンの潤滑性能に影響を及ぼす可能性があります。
オイル交換時に完全に古いオイルを抜く方法
オイル交換時には、できるだけ古いオイルを完全に抜き切ることが望ましいです。通常、オイル交換の際にはオイルドレンプラグを外してオイルを抜きますが、エンジンの構造によっては、完全に抜けきらないこともあります。そのため、オイル交換後にエンジンを少し動かしてから再度オイルを抜き、残りのオイルを取り除く方法も有効です。
また、オイルフィルターも定期的に交換することが重要です。オイルフィルターに残った古いオイルも、新しいオイルと混ざる原因となります。
適切なオイルの使用方法
オイル交換時に異なる粘度のオイルを使用する場合は、必ずエンジンメーカーの推奨に従うことが重要です。オイルの粘度や種類が異なると、エンジンの性能や寿命に直接影響を与えるため、使用するオイルの選定には注意が必要です。
もし、いすゞベスコS-3(SAE40)からSAE30に変更したい場合、まずは全ての古いオイルを完全に取り除き、新しいオイルを使用することをお勧めします。エンジンが推奨する粘度に従い、適切なオイルを選んで使用することで、エンジンを最適な状態で維持できます。
まとめ
マリンディーゼルエンジンのオイル交換時に、異なる粘度のオイルを使用することは理想的ではなく、できるだけ完全に古いオイルを抜き取ることが重要です。いすゞベスコS-3(SAE40)からSAE30に変更する場合も、まずは完全に古いオイルを取り除き、新しいオイルを使用するようにしましょう。エンジンの性能や寿命を維持するためには、適切なオイルを使用することが非常に重要です。


コメント