極真空手の回し蹴りは、基本稽古と実戦での使い方が異なるため、上達するための練習方法について悩んでいる方も多いです。特に「蹴ったら引いて元に戻す」ことを身に付ける基本稽古が、実際の対人練習でどう活きるか、また逆に問題になり得るのかという点について解説します。
回し蹴りの基本稽古:元に戻す動作の重要性
基本稽古では、回し蹴りを行った後、必ず元に戻す動作を練習します。これは、蹴りのフォームをきれいに保つために重要で、正しいフォームを身に付けるためには欠かせない部分です。基本稽古でこの動作を身に付けることで、体の使い方が洗練され、無駄な力を省いて正確な打撃が可能になります。
しかし、この「引いて元に戻す」動作は、対人練習や実戦においては一部不利になることがあります。特に、相手に対して強い威力を発揮したい場合、この動作が中途半端になってしまい、無理に引こうとするとダメージを与えにくくなることがあります。
実戦での回し蹴り:蹴り抜くことが重要
実戦やスパーリングで回し蹴りを使用する際には、基本稽古で習得した「元に戻す」動作だけでは不十分な場合があります。ミットやスパーリングでは、相手への威力を最大限に伝えるために、蹴り抜くことが重要です。力を抜かずに、蹴った後の軌道を最後まで貫通させることが、回し蹴りの威力を引き出すためのコツです。
そのため、基本稽古だけに頼るのではなく、実戦で使えるように「蹴り抜く」感覚を身に付ける必要があります。これにより、実戦での威力が格段に上がり、相手に大きなダメージを与えやすくなります。
回し蹴りのコツとリスク
回し蹴りを強く、かつ正確に行うためには、リリースポイントを意識することが大切です。無理に「引こう」とする動作が加わると、リリースポイントが手前に来てしまい、威力が減少します。また、腰を引こうとするあまり、体重が乗らず、腰を痛めるリスクもあります。
これを避けるためには、体重移動とともに蹴り抜くことを意識し、無理に引かずにリリースポイントを外に向けて蹴り抜くようにすることが必要です。体を使い切ることで、より強い回し蹴りを実現できます。
まとめ:回し蹴りの上達のために
回し蹴りは基本稽古でしっかりとフォームを身に付け、実戦では「蹴り抜く」感覚を磨くことが重要です。基本稽古での「元に戻す」動作は、しっかりと体に覚えさせるべきですが、実戦においてはそれを意識しすぎることなく、相手に力強くダメージを与えるための工夫が必要です。
最終的には、両方をバランスよく取り入れることで、強い回し蹴りが実現できます。スパーリングやミット練習を通して、実戦向けの回し蹴りを練習していきましょう。
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