陸上競技などでよく見られる「ふくらはぎのけいれん」や「筋肉のつり」は、特にレースのスタート直後に発生することがあります。今回、桐生選手がリレーの際に走り始めてから起こしたという事例について、なぜこのようなことが起きるのか、そしてどのように対策できるのかを解説します。
ふくらはぎがつる原因とは
ふくらはぎがつる原因はさまざまですが、主に以下の要因が考えられます。
1. 水分不足と筋肉の疲労
筋肉が収縮するためには適切な水分とミネラル(特にナトリウム、カリウム)が必要です。水分不足やミネラルバランスが崩れると、筋肉が正常に機能せず、つりやすくなります。レース前の水分補給が不十分だと、特に筋肉の激しい動きに対して耐性が弱くなり、けいれんを引き起こす可能性があります。
2. 急激な運動負荷
特に短距離のリレーやスプリントのように急激に全力を出す場面では、筋肉が急速に収縮・伸展するため、疲労や過負荷が蓄積しやすくなります。これがけいれんや筋肉のつりを引き起こす原因の一つです。
スパイクの変更が影響する場合も
桐生選手がスパイクを変更したという点についても、足元の変化が影響する可能性があります。スパイクの形状や底の厚みは、足元の安定性に大きな影響を与え、適応に時間がかかることがあります。
1. スパイクの底の厚さと安定性
雨天時にはスパイクの底を薄底に変更することがありますが、これにより足元の安定性が損なわれる可能性があります。通常の厚底から薄底に変更すると、地面との接地感覚が変わり、足の筋肉やふくらはぎに余計な負担をかけることがあります。
2. 突然の変更による筋肉の適応
スパイクの変更は足元の感覚に影響を与え、特に急激に切り替えると、普段使っていない筋肉を使うことになるため、筋肉のけいれんが起こりやすくなります。これが原因でふくらはぎがつった場合も考えられます。
ふくらはぎがつることを防ぐための対策
筋肉のけいれんを防ぐためには、いくつかの予防策を講じることが重要です。
1. 十分な水分補給とミネラルの補充
競技前後での水分補給は基本ですが、特にミネラルを意識した補充が効果的です。カリウムやマグネシウムが豊富な食品(バナナやナッツなど)を摂取することが勧められます。
2. ストレッチとウォームアップ
競技前には十分なウォームアップとストレッチを行うことで、筋肉を温めて柔軟性を高め、けいれんのリスクを減らすことができます。特にふくらはぎや太ももの筋肉を重点的にほぐしておくと効果的です。
3. 適切なシューズ選び
スパイクを選ぶ際は、足元の安定性を確保できるシューズを選ぶことが重要です。特に天候が悪い時は、滑りにくいソールを選ぶことがけいれんの予防につながります。
まとめ
ふくらはぎのけいれんは、様々な要因によって引き起こされますが、水分補給や筋肉の適切なケア、ウォームアップが重要です。桐生選手のように、急激に運動を始めたときに発生することが多いので、これらの対策をしっかりと行うことで、けいれんの予防につながるでしょう。競技中の変化に適応するための準備も重要です。
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