大相撲の取組で勝者に手渡される「懸賞金」は、観客やファンにとっても気になる存在です。取り組み前に土俵を回る懸賞旗が掲げられる光景は、力士の名誉と共にスポンサーの思いが込められています。では、懸賞金は1本いくらなのか、その仕組みについて解説します。
懸賞金の基本額
相撲の懸賞金は1本あたり7万円とされています。このうち、力士が直接受け取れるのは全額ではなく、実際にはいくつかの分配ルールが存在します。
内訳としては、7万円のうち協会への手数料や積立金が差し引かれ、勝利力士の手元に現金で渡されるのは3万円です。残りは力士の引退後の積立金などに回されます。
懸賞金の分配の仕組み
具体的な分配は以下のようになっています。
- 勝利力士への即日現金支給:3万円
- 日本相撲協会への事務経費:2万円
- 力士積立金(引退後の年金など):2万円
このように、表向きの「懸賞金7万円」のすべてが現金で渡るわけではなく、将来的な福利厚生にも組み込まれているのが特徴です。
懸賞金がかかる取組
懸賞金は全ての取組にかかるわけではありません。基本的に幕内力士の取組にかけられるもので、特に人気力士や話題の一番には多くの懸賞がつきます。
横綱や大関の取組では数十本の懸賞がかかることもあり、勝利すれば100万円を超える懸賞金を手にするケースもあります。
懸賞金を提供するスポンサー
懸賞金は企業や個人スポンサーが提供しています。食品メーカーや飲料メーカー、地元企業などが宣伝や応援の意味を込めて協賛するのが一般的です。
例えば「◯◯食品提供」のようにアナウンスされ、懸賞旗が土俵を回る光景はスポンサー企業にとって大きな宣伝効果を持ちます。
懸賞金にまつわるエピソード
過去には横綱白鵬や朝青龍など、人気力士の取組に100本以上の懸賞がかかることもあり、観客からも大きな注目を集めました。こうした背景から、懸賞金は単なるお金以上に、力士の人気やスポンサーからの期待を示す指標にもなっています。
まとめ
相撲の懸賞金は1本7万円で、そのうち3万円が勝利力士に現金で渡り、残りは協会や将来のための積立金に回されます。懸賞金は力士の人気や取組の注目度を反映する存在であり、大相撲を支える重要な仕組みのひとつと言えるでしょう。
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