バイクレースを観戦していると、MOTO2クラスとMOTOGPクラスで走行ラインに違いがあることに気づくことがあります。特に、コーナーの立ち上がりや出口で、MOTOGPクラスがイン側を走る場面が見られますが、なぜMOTO2よりも内側のラインを選ぶのでしょうか?この記事では、その理由について詳しく解説します。
1. バイクの特性の違い
MOTOGPとMOTO2のバイクは、エンジンの排気量や車体の特性が大きく異なります。MOTOGPバイクは、より大きな排気量とパワーを持っているため、加速力や最高速が高いですが、車体が重く、特にコーナーでの安定性が求められます。一方、MOTO2バイクは、軽量で敏捷性が高く、コーナーリング性能に優れています。このような特性の違いが、走行ラインの選択に影響を与えます。
2. コーナーリング時のラインの選び方
一般的に、バイクがコーナーを曲がる際には、外側からイン側へとラインを取ることが多いですが、MOTOGPバイクはそのパワーを活かすために、よりイン側のラインを選びやすくなります。MOTOGPバイクは、より高いトラクションと安定性を提供できるため、コーナー出口で加速をかけやすいのです。これに対して、MOTO2バイクは軽量でクイックな反応を持ちますが、パワーに頼らずに速度を維持するためには外側のラインを取ることが多くなります。
3. モテギ第4コーナーの特徴
もてぎサーキットの第4コーナーは、特に高速で進入しやすいコーナーです。このコーナーでは、コーナー出口での加速が非常に重要となり、MOTOGPバイクはそのパワーを生かしてイン側を選択することで、素早く加速し、次のストレートへスムーズに移行します。MOTO2バイクは、素早いハンドリングを活かして外側のラインを取り、コーナーの立ち上がりでのバランスを取っています。
4. ライダーの戦略とコンディション
さらに、ライダー自身の戦略やサーキットコンディションも影響します。MOTOGPライダーは、より安定したコーナリングを求めてイン側を選び、他のライダーと競り合う際にも有利な位置を確保します。逆に、MOTO2のライダーは、より敏捷性を活かしつつ外側を選ぶことで、速度を上げるタイミングを調整することが多いです。特にコーナー出口での加速が重要な場合、バイクの特性に合わせて最適なラインを選んでいるのです。
まとめ
MOTOGPバイクがMOTO2バイクよりもイン側を走る理由は、主にバイクの特性、特にパワーと安定性の違いに起因します。MOTOGPバイクは、強力なエンジンとトラクションを活かし、コーナー出口での加速を重視してイン側を選択する傾向にあります。一方で、MOTO2バイクは軽量でクイックな動きを活かし、外側のラインを取ることが多く、コーナリングの安定性を保ちながら次のセクションに備えています。


コメント