男性用ランニングスパッツに股の縫い目が多い理由と選び方のポイント

マラソン、陸上競技

ランニングスパッツを購入した際、「なぜ中央(股間)に縫い目があるのか?」と感じた方は少なくありません。ボクサーパンツなどでは中央に縫い目を避ける設計が多いのに対し、ランニングスパッツでは中央縫いが主流になっています。本記事では、その理由や構造上の意味、快適に履くための選び方を詳しく解説します。

なぜランニングスパッツには股の縫い目があるのか

ランニングスパッツに中央の縫い目があるのは、主にフィット性と動きの安定性を高めるためです。スパッツは脚や骨盤周りに密着するため、縫製ラインが多いほど身体の動きに沿った立体的な構造を作ることができます。特に中央縫いは、生地のヨレやズレを防ぎ、長時間のランニングでも形状を保つための役割を果たします。

また、スパッツの素材はストレッチ性の高いナイロンやポリウレタンが多く、縫い目の位置がフィット感に直結します。そのため、敢えて中央に縫い目を入れる設計が採用されることが多いのです。

ボクサーパンツとの違い:快適性より機能性を重視

ボクサーパンツでは、縫い目が中央にあると不快感や摩擦を感じるため、快適性を優先して縫い目を避けるデザインが一般的です。一方で、ランニングスパッツはパフォーマンスを最大化する機能性重視のウェアであり、下着のような快適性とは異なる設計思想で作られています。

特にプロ仕様のスパッツでは、股関節やハムストリングなどの動きをサポートするようにパネル構造が配置されており、中央の縫い目はその「支点」として重要な役割を担っています。

V字縫製(立体構造)タイプとの違い

質問にもあった「V字型に縫製されたタイプ」は、快適性を重視したモデルで、主にインナータイプやトレーニング用に多く見られます。このタイプは、股間部分の圧迫を軽減し、自然な収まりを実現します。

一方で、フルスパッツやコンプレッションタイプでは、サポート力を維持するために中央縫いを採用することが一般的です。つまり、V字構造=快適性重視中央縫い=サポート力重視という設計上の違いがあるのです。

実際のランニングで感じる違い

実際に履いて走ってみると、中央縫いのスパッツは長距離でもズレにくく、骨盤の安定感が得られやすいというメリットがあります。ただし、縫い目が直接肌に当たると摩擦や不快感を感じることがあるため、インナーを併用するか、フラットシーム(縫い目がフラットな縫製)を採用しているモデルを選ぶのがおすすめです。

一方、V字縫製タイプは短距離ランやトレーニング時に適しており、軽快な動きを求める人に人気です。

おすすめの選び方

  • 長距離ランや大会用 → 中央縫いタイプ(サポート力重視)
  • 短距離・軽いジョグ用 → V字縫製タイプ(快適性重視)
  • 摩擦が気になる人 → フラットシーム構造+吸汗速乾素材

また、ブランドによって設計思想が異なるため、複数のメーカー(例:アシックス、ナイキ、ミズノなど)のモデルを試すことも有効です。

まとめ

ランニングスパッツに中央の縫い目があるのは、快適性よりもパフォーマンスとフィット性を優先するための設計です。縫い目があることで動きが安定し、ズレやヨレを防止する効果があります。快適性を重視したい場合はV字縫製タイプを選び、用途や走行距離に応じて最適なモデルを選ぶのがポイントです。

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