中距離走、特に1500Mをメインにしている方々にとって、トレーニングの質を上げることは非常に重要です。最近、注目されているのが「二重閾値走」という練習方法です。この記事では、二重閾値走の練習例や、設定タイムについて解説し、1500Mの自己ベスト向上に役立つアプローチを紹介します。
1. 二重閾値走とは?
二重閾値走は、運動生理学に基づいた高効率なトレーニング方法で、乳酸閾値を超えた状態での走行を繰り返すことにより、耐乳酸能力を高めることができます。これは、長距離走者が持久力を高めるために非常に有効であり、特に1500Mのような中距離走において効果的です。
このトレーニングは、心肺機能を鍛え、乳酸の蓄積を抑えるため、試合本番での持久力やスピードを維持する力を高めます。
2. 二重閾値走の基本的な練習例
二重閾値走を実施するには、まず自分の乳酸閾値を知っておくことが重要です。乳酸閾値は、最大酸素摂取量に基づいたペースで、乳酸が急激に蓄積し始めるポイントです。このペースで走ることで、効果的にトレーニングができます。
基本的な練習例は以下のように構成できます。
- ウォームアップ(10~15分間の軽いジョギング)
- 乳酸閾値ペースで3~5分間走る
- 軽くジョギングして心拍数を下げる(1~2分間)
- 再度、乳酸閾値ペースで走る(これを2~4セット繰り返す)
- クールダウン(5~10分間の軽いジョギング)
この練習方法を1週間に1~2回取り入れると、乳酸耐性が向上し、レースでのパフォーマンスが改善します。
3. 設定タイムについて
二重閾値走の設定タイムは、個々の体力レベルにより異なりますが、目安としては以下のように設定することができます。
- 乳酸閾値ペース:自己ベストのレースタイムの10~15秒遅いペース
- 2つ目のペース(第2の閾値):その1分間のペースに対応するタイム
例として、1500Mの自己ベストが5分1秒の場合、乳酸閾値ペースはおおよそ3分20秒~3分30秒程度で設定できます。そのペースで3分間走るという方法で練習を積むことが効果的です。
4. 練習の頻度と注意点
二重閾値走は強度の高い練習であるため、頻度には注意が必要です。無理に毎回行うことは避け、週に1回程度を目安に取り入れましょう。また、練習後の回復期間をしっかりと確保することが、効果的なパフォーマンス向上に繋がります。
トレーニング中は、フォームや呼吸法に気をつけ、体調を見ながら無理なく進めることが大切です。
5. まとめ:二重閾値走で1500Mの自己ベスト向上を目指そう
二重閾値走は、持久力やスピードの向上に非常に効果的なトレーニング方法です。1500Mの自己ベストを更新するためには、このトレーニング方法を取り入れ、適切なタイミングで練習を行うことが重要です。設定タイムをしっかりと把握し、定期的にトレーニングを行うことで、より高いパフォーマンスを目指しましょう。


コメント