「銀河系軍団」と呼ばれた2000年代前半のレアル・マドリードには、ロベルト・カルロスやデイヴィッド・ベッカムといった世界屈指のフリーキッカーが揃っていました。しかし、彼らの陰に隠れがちだったフィーゴ、ジダン、グティもまた高い技術を持っていました。本記事では、当時のレアルにおけるフリーキック(FK)の実情と、彼ら3人の実力を詳しく解説します。
1. 銀河系レアル時代のフリーキック分担
2003〜2006年頃のレアル・マドリードは、いわゆる“銀河系軍団”と呼ばれるスター軍団でした。この時期、直接FKを主に担当していたのはロベルト・カルロスとベッカム。特にロベカルは強烈な無回転弾、ベッカムは正確なカーブショットで名を馳せました。
一方で、チームには他にもFKの名手が複数存在しており、距離や角度、試合状況によって蹴り分けられることもありました。短距離ではジダン、サイド寄りではフィーゴ、変化をつけたい場面ではグティといった具合に、それぞれの個性を活かしていました。
2. ルイス・フィーゴのフリーキック技術
フィーゴはカーブをかける精度が非常に高く、特に右サイドのやや斜めの位置からのFKを得意としていました。彼のシュートはスピードよりもコントロール重視で、壁の上を越えてゴール右隅を狙う精密なタイプ。クラブでもポルトガル代表でも時折FKで得点を記録しています。
特筆すべきは、フィーゴのボールタッチの柔らかさ。直接FKだけでなく、味方へのショートパスやトリックプレーを仕掛ける場面でも彼の技術が光っていました。
3. ジネディーヌ・ジダンのフリーキック
ジダンは、意外にも「FK職人」として知られてはいませんが、精度の高い左足インステップで多くの得点チャンスを作っていました。彼のFKは威力よりもコース取りの巧みさに特徴があり、GKの逆を突く冷静なキックが多かったです。
特に、2002年ワールドカップやユベントス時代のプレーを見るとわかるように、ジダンはセットプレーからも多くの得点に関与しており、レアルでもチャンスがあれば任されることがありました。短距離のFKでは非常に信頼できる存在でした。
4. グティのフリーキックと戦術的役割
グティは、ロベカルやベッカムの陰でFKを蹴る機会こそ少なかったものの、その技術は間違いなく一流でした。彼の特徴は、相手の意表を突くキックセンス。壁の横を抜くような変化球や、味方へのパスを使ったトリッキーなプレーで観客を沸かせました。
また、グティはセットプレー時に“第2の司令塔”として機能しており、蹴る側よりも配置や動きの指示を出す役割を担うことも多かったのです。
5. 銀河系レアルの贅沢なFK事情
この時代のレアルは、FKにおける「蹴り手の層の厚さ」が圧倒的でした。ロベカルの弾丸FK、ベッカムの正確なカーブ、ジダンの知的なキック、フィーゴの芸術的コントロール、グティの創造的プレー——どの選手も“決定力を持つ蹴り手”だったのです。
試合の流れや位置に応じて、ロベカルが遠距離、ベッカムが中央、ジダンやフィーゴが近距離を担当するという形が多く、まさに戦術的な多様性が魅力でした。
まとめ
銀河系レアル時代のフリーキックは、ロベカルとベッカムの印象が強いものの、実際にはフィーゴやジダン、グティも高い技術を誇っていました。特に彼らのキックは戦術的な幅を生み出し、チーム全体の攻撃力を底上げしていたと言えます。スターぞろいのチームにおいて、誰が蹴っても得点の可能性がある——それこそが銀河系軍団の強さの象徴でした。


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