ダンベルプレスができても、ベンチプレスが挙がらないという疑問に対する解説を行います。多くの人が経験するこの現象にはいくつかの理由があります。ダンベルプレスとベンチプレスでは、使われる筋肉や動作が異なるため、思った通りに力が出ないことがあります。この記事では、ダンベルプレスとベンチプレスの違い、技術的な要因、そしてトレーニングにおけるポイントを解説します。
1. ダンベルプレスとベンチプレスの動作の違い
ダンベルプレスとベンチプレスは、確かに似たような動作ですが、微妙な違いがあります。ダンベルプレスでは、各腕が独立して動くため、左右のバランスを取る必要があります。これに対して、ベンチプレスでは両腕が同時に動くため、体幹や肩の安定性が重要になります。
また、ダンベルプレスでは胸の筋肉をより広範囲に使うことができるため、体により自然な動作を与えることができます。ベンチプレスでは、バーベルを押す力を均等に分ける必要があり、特に安定性を保つために背中の筋肉や三角筋をしっかり使うことが求められます。
2. 筋肉の使い方の違い
ダンベルプレスでは、左右の腕を個別に動かすため、筋肉の使い方が分散します。それに対してベンチプレスでは、両腕を一度に使うため、胸、肩、腕の筋肉を総動員して力を出さなければなりません。このため、ベンチプレスの方が難易度が高く、特に胸の筋肉や肩甲骨周りの筋肉を強化しなければうまく挙がらないことが多いです。
また、ダンベルプレスでは手首を自由に動かせるため、腕の自然な位置に合わせて力を入れることができるのに対し、ベンチプレスでは手首の位置やバーベルの安定性が重要になり、これが負荷をかける一因となることもあります。
3. テクニックの違いと安定性
ベンチプレスでは、バーを安定させるためにフォームが重要です。バーベルが不安定だと、肩や腕に余計な負担がかかり、力が発揮できません。ベンチプレスは、バーベルを持ち上げる際にしっかりとした安定したポジションを作ることが不可欠です。
そのため、バーベルを持っているときに肩の位置や肘の角度が不安定だと、力が効率よく伝わらず、思うように重量が挙がらない原因となります。ダンベルプレスではこのような安定性の要求は少なく、腕の力を活かすことができるため、挙げやすく感じることが多いのです。
4. 力の発揮に必要な筋力の違い
ベンチプレスは、ダンベルプレスよりも高い重量を扱うことが一般的で、そのためには胸の筋肉や肩の筋肉、トライセプスの強さが重要です。ダンベルプレスでは、バーがない分、左右の手の動きが独立しているため、より多くの筋肉を使うことができますが、両手で押すバーベルを安定させるためには、より高い全身の協調性と強さが必要になります。
したがって、ダンベルプレスで扱える重量が大きくても、ベンチプレスでの重量が上がらない場合は、胸や肩周りの安定性を高めるための補助的なトレーニングや、フォームの改善が必要です。
5. まとめ:ベンチプレスとダンベルプレスの違いを理解し、トレーニング方法を見直す
ダンベルプレスとベンチプレスの違いは、使用する筋肉や動作の特性、求められる安定性にあります。ダンベルプレスは比較的簡単に感じることがあっても、ベンチプレスの方が要求するものは多く、胸や肩周りの筋力だけでなく、全体のフォームや安定性を鍛える必要があります。
そのため、ベンチプレスの重量が思うように上がらない場合は、筋力や安定性を強化するためのトレーニングに重点を置くとともに、フォームを見直すことが重要です。適切なトレーニングと正しいフォームで、次第にベンチプレスの重量も上がっていくでしょう。

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