キューバで“野球よりサッカー人気”になりつつある背景:世代横断で変わるスポーツ文化

プロ野球

カリブ海に浮かぶ島国 キューバでは、長年“国技”とも言われてきた野球が若年層を中心にやや影を潜め、代わってサッカー(特に欧州リーグ、代表戦)が存在感を高めています。本記事ではその背景を、歴史・社会・メディア・若者文化という切り口で整理し、なぜ“あらゆる年代”で野球よりサッカーの方が人気スポーツへと傾きつつあるのかを読み解きます。

伝統としての野球――長年の国技的存在

キューバにおける野球は、19世紀後半に米国の学生・船員らが持ち込んだスポーツがルーツで、1878年にはプロリーグの前身が設立されました。 :contentReference[oaicite:1]{index=1}

革命後の1961年、フィデル・カストロ政権はプロスポーツを廃止し、アマチュアスポーツ中心の体制へと転換。野球は「国の誇り」「社会主義国家にふさわしい国民スポーツ」と位置付けられてきました。 :contentReference[oaicite:3]{index=3}

サッカー人気上昇の兆しと“欧州リーグ視聴”の浸透

一方で、サッカー(フットボール)はこれまでキューバではマイナースポーツ扱いでしたが、21世紀に入り若い世代を中心に視聴・プレイ人口が増加しています。 :contentReference[oaicite:4]{index=4}

特に、スペインの レアル・マドリード や バルセロナ、英国の チェルシーFC など欧州トップクラブへの関心が高まり、「世界の舞台」を感じやすいサッカーが支持を集めています。 :contentReference[oaicite:8]{index=8}

なぜ“野球よりサッカー”になりつつあるのか?主要因を整理

① メディアとグローバル化
衛星テレビ・インターネットの普及により、欧州リーグの試合がキューバ国内でも視聴可能となりました。例えば、2010年あたりからワールドカップなどサッカー国際大会の放送が増えています。 :contentReference[oaicite:9]{index=9}

② 野球の“プロ化制限”と若者のギャップ
キューバでは国内におけるプロスポーツが原則禁止されており、トップ選手が海外へ流出する状況も続いています。野球選手の機会減少や国内リーグの魅力低下が、若年層の離反を生んでいます。 :contentReference[oaicite:10]{index=10}

③ 道具・施設のコストの違い
街なかで“ボールひとつあれば始められる”サッカーに比べ、野球はグラブ・バット・専用フィールドなどが必要で、若者や都市部以外では手軽にはプレイしづらいという指摘があります。 :contentReference[oaicite:11]{index=11}

実例:若者のクラブユニフォーム&観戦風景

ハバナ市内では、野球用ユニフォームよりもサッカークラブのユニフォームを着た若者を見かける機会が増えており、バーやカフェでは欧州リーグの中継を観るグループが集まるようになっています。 :contentReference[oaicite:12]{index=12}

例えば、欧州リーグの人気クラブのTwitterフォロワー数では、チェルシーFCがキューバでトップとなっているという分析もあります。 :contentReference[oaicite:13]{index=13}

代表戦への関心とプレミアリーグ/欧州リーグの影響

キューバ国内では自国代表の試合も徐々に注目を集めていますが、“欧州クラブ好き”の影響が強く、特に英・伊・西リーグの試合が話題になります。例えば、キューバの若者が “自分の応援クラブ” を選び、その観戦を通じてスポーツへの関与が深まっています。 :contentReference[oaicite:14]{index=14}

また、SNSや動画配信が普及したことで、試合を現地放送で観ることが可能になり、「世界とつながる」感覚がサッカーを通じて得られる点も魅力です。

野球の今後とサッカー優勢の社会的影響

それでも、野球がキューバで完全に駆逐されたわけではなく、国際大会などでの実績もあり根強い支持があります。 :contentReference[oaicite:15]{index=15}

ただ、少子化・経済制裁・国内プロ化制限などの複合的な要因により、野球が“若い世代の心”を捉え続けるためには改革が必要という声もあります。サッカーが “手軽さ+世界接続” を持って成長している一方で、野球はかつてのような圧倒的な文化位置を維持できていません。

まとめ

キューバでサッカー人気が伸びている背景には、メディア視聴環境の変化、若者のプレイ・観戦意識変化、そして野球を取り巻く制度・経済面の制約が深く関わっています。とはいえ、野球は今もキューバ文化の大切な一部であり、世代間でスポーツの主流が移りつつある「変化の時代」にあると言えるでしょう。

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