クロールで「腕から肩に筋力がほとんどないと速く泳げない?」を解決するための考え方とトレーニング

水泳

「愚問かもしれませんが、腕から肩にかけて筋力がほとんど無いとクロールは速く泳げませんよね?」といった疑問は、水泳を始めたばかりの方や長くブランクがある方にとって、とても自然なものです。この記事では、“本当に腕・肩の筋力だけが速さを左右しているのか”、そして“どこをどう鍛えれば速く・楽にクロールできるか”を整理します。

クロールにおける腕・肩の役割とは

まず、フロントクロール(いわゆる「クロール」)では、上体の推進力の大きな部分が腕・肩まわりの“プル動作(掻き・引き)”によって作られているという報告があります。([参照](https://www.physio-pedia.com/Swimming%3A_Freestyle))

具体的には、「プルの力=泳ぐ速さ」に直結しやすく、腕や肩の筋力がプル時の水に対する反力を生み出します。([参照](https://www.usms.org/fitness-and-training/articles-and-videos/articles/the-secret-to-a-powerful-freestyle))

「筋力がほとんどないから速く泳げない」と感じる原因と誤解

ただし、腕・肩の筋力が“全て”ではありません。実際には筋力・体幹・キック・技術(フォーム)が複合して泳速を決めています。

たとえば、プル動作は肩・肩甲骨・背中・腕・手首などが連動して行われるため、腕・肩だけが弱くても“体幹が弱い”“フォームが乱れている”と感じられることがあります。筋力だけでなく、効率的なフォーム・連動が重要です。

速さを出すために意識すべき“筋力以外”の要素

腕・肩の筋力が少ないと感じる場合でも、以下の要素を整えることで改善が期待できます。

  • 体幹・軸の安定:水中で体がブレるとプル・キック・ストリームラインが乱れ、筋力を無駄に使ってしまいます。
  • キック・脚の使い方:脚のキックは推進力の小さい部分とはいえ(約10%というデータも)フォーム維持や上下動抑制に役立ちます。([参照](https://www.physio-pedia.com/Swimming%3A_Freestyle))
  • フォーム・技術:手の入水からキャッチ、プル、フィニッシュまでの流れを整えることで、同じ力でより速く進めるようになります。

腕・肩を鍛えるならおさえておきたいトレーニング例

もし「腕・肩の筋力がほとんどない」と自覚があるなら、水中トレーニングと陸上トレーニングを組み合わせて少しずつ改善していきましょう。

【実例】腕・肩を鍛えるためのトレーニングとして、以下が効果的です。

  • プルブイを使って脚を休め、腕・肩だけでプルを行うドリル。水中で“腕の感覚”を育てることができます。
  • プルアップ(懸垂)やラットプルダウン、ダンベルショルダープレスなどで肩・背中・腕を鍛える。([参照](https://www.coachslava.com/swimming-fitness-workouts/how-to-build-upper-body-strength-for-swimmers))

まとめ

結論として、「腕から肩にかけての筋力がほとんどないとクロールが速く泳げない」というのは“ただしい一面”もありますが、“唯一の要因”ではありません。技術・体幹・脚の使い方が整えば、筋力が多少足りなくても十分に速く・効率的に泳ぐことが可能です。

まずはフォーム・体軸・キックを意識しつつ、腕・肩の筋力も少しずつ育てていけば、クロールでの“速さ”と“疲れにくさ”を実感できるようになるはずです。

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