2023年2月、プロレス界のレジェンド・武藤敬司選手が引退試合を行い、その長いキャリアに幕を下ろしました。引退試合はプロレスリング・ノア主催で東京ドームにて開催されましたが、ファンの間では「もし武藤がノアに来ていなかったら、どこで引退試合をしていたのだろう」という興味深い議論もあります。今回は、武藤敬司選手のキャリアと交流関係をもとに、想定される引退の舞台を考察していきます。
武藤敬司とノアの関係
武藤敬司選手がプロレスリング・ノアに合流したのは2020年。新日本プロレス、全日本プロレス、そしてWRESTLE-1などを渡り歩いた彼が、晩年にノアで戦うことを選んだのは意外にも思われました。しかし、ノアの選手層や団体の方向性が、ベテランとしての武藤選手にとって新たな挑戦の場として最適だったのです。
また、ノアに所属したからこそ、引退試合は東京ドームという大舞台で開催され、多くの選手が武藤選手を称える機会を得ました。ノアでの活動が、彼のキャリアの最終章をより輝かせたと言えるでしょう。
もしノアに来ていなかったら候補①:新日本プロレス
最も現実的な選択肢は、やはり古巣である新日本プロレスです。武藤敬司選手は新日本でデビューし、グレート・ムタとして世界中で人気を博しました。彼のキャリアの原点であり、最多の思い出が詰まった団体でもあります。
もしノアではなく新日本に留まっていた場合、東京ドームや両国国技館といった伝統の舞台での引退試合が行われていた可能性は高いでしょう。特に、棚橋弘至選手やオカダ・カズチカ選手との対戦は“夢の引退試合”として注目を集めたはずです。
候補②:全日本プロレス
もう一つの有力候補は全日本プロレスです。2000年代初頭、武藤選手は全日本プロレスの社長として団体を支え、三冠ヘビー級王座を複数回戴冠しています。その功績からも、全日本での引退はファンにとっても感慨深いものになったでしょう。
特に全日本の聖地・日本武道館での引退試合は、往年のファンにとって涙なしでは見られないイベントになっていた可能性があります。全日本の伝統を背負いながらリングを去る姿もまた、彼らしい有終の美だったかもしれません。
候補③:WRESTLE-1復活の舞台
武藤敬司選手が立ち上げた団体、WRESTLE-1が存続していれば、そこで引退を迎えるという選択肢もありました。団体の創設者として、かつての仲間たちと共に最後の戦いをするというのも彼らしいストーリーです。
ただし、WRESTLE-1は2020年に活動を停止しており、この可能性は現実的ではありませんでした。それでも、団体の理念やスタイルを継ぐ選手たちを一堂に集めた「武藤ファミリー興行」的なイベントは多くのファンが望んだことでしょう。
まとめ:ノアでの引退はベストな選択だった
もし武藤敬司選手がノアに来ていなかった場合、新日本プロレスや全日本プロレスでの引退試合が行われた可能性が高いです。しかし、ノアでの引退は彼にとって最高の選択でした。異なる世代・団体を超えたレスラーたちが集結し、武藤敬司という男の“プロレス愛”を称える空間が生まれたのです。
ノアでの引退は、単なる一区切りではなく、「武藤敬司が歩んだ全ての時代の総決算」として記憶されることでしょう。


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