「香川丸亀国際ハーフマラソン」での 谷中晴 選手のタイムがU20日本記録にならなかった理由と日本陸上競技連盟の制度を解説

マラソン、陸上競技

2025年2月1日に開催された香川丸亀国際ハーフマラソンにおいて、駒澤大学の谷中晴選手が素晴らしいタイムを記録しました。しかしながら、その記録が「U20日本記録」として公認されない背景には、制度的・競技会条件的な理由があります。本記事ではその仕組みを解説します。

U20日本記録制度とは何か

まず、日本陸上競技連盟(JAAF)が定める「U20日本記録」は、20歳未満(“U20”)の選手が出した記録を対象としたものです。例えば、JAAF公式サイトには男子・女子それぞれ登録された種目での記録が掲載されています。[参照]

また、制度上「どの種目がU20記録の対象になるか」「どの競技会で出た記録が対象になるか」が定められています。例えば、ハーフマラソン(道路競走)については、U20日本記録として正式に公認されていない旨の記載があります。[参照]

谷中晴選手の年齢と“U20”の条件

谷中晴選手の生年月日(2005年4月23日)に対し、大会実施日は2025年2月1日とされています。その時点では満19歳であり「U20」の年齢要件を満たしているように見えます。

しかしながら、U20日本記録の対象とされる「種目」で無いか、もしくは大会条件が記録公認の対象外であった可能性が高いです。つまり「年齢だけを満たしていれば自動的にU20記録になる」というわけではありません。

なぜハーフマラソンでは「U20日本記録」として認められていないか

JAAFの競技規則資料によれば、「11.U20日本記録が公認される種目」として明記されている種目群には、短距離・トラック種目・競歩などが中心であり、ハーフマラソン(道路)などのロード競走種目が明記されていないことが分かります。[参照]

具体的に、ハーフマラソン(道路競走)が“U20日本記録制度で公認された種目”に含まれていないため、たとえ年齢・タイムともに優秀であっても、「U20日本記録」として登録・公認されないのです。

大会・記録を公認とするための条件と記録申請の流れ

公認記録となるためには、次のような条件を満たす必要があります。①主催が登録団体であること、②参加資格・登録者条件が整備されていること、③競技規則がJAAF規則に準じていること、④コース・計測・計時が公認仕様であること、などです。[参照]

たとえば「登録者で一般部門に出場した場合、公認記録にならない」という大会要項の記述が、「香川丸亀国際ハーフマラソン」の実施要項内にも明記されています。[参照]

実例:同種目での“U20日本最高記録”として報じられた例

例えば、2024年11月の「上尾シティハーフマラソン」において、大学生の選手が1 時間1分38秒で「U20日本最高」と報じられましたが、これは“最高”=記録公認=とはイコールではなく、あくまで報道上の“最高実績”という表現です。[参照]

このように、ハーフマラソンで“U20日本記録”として正式に認められた記録はそもそも制度上少ない/存在しないため、谷中選手の記録も“対象外種目”であるために公認記録にならなかったと整理できます。

まとめ

まとめると、谷中晴選手のタイムが非常に優秀であっても、U20日本記録として公認されなかった主な理由は次の通りです:
① 対象年齢を満たしていても、記録対象の種目としてハーフマラソン(道路競走)が含まれていない。
② 大会・カテゴリー・登録部門・コース・公認計測など、記録申請に必要な条件を必ず満たさなければ公認記録として認められない。

陸上記録の公認には、選手自身の力だけでなく“制度・競技会条件・公認申請”といった要素も重要です。今後の走りをさらに楽しみにしたいですね。

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