久保田スラッガーのグローブ「平裏のシミ」は何でできる?原因と対処法をプロ目線で解説

野球全般

「久保田スラッガー」のグローブを使っていて、平裏(手のひらが入る裏革部分)に丸っこいシミが出てきた…という悩みを持つ選手や愛用者も多いようです。この記事では、その“シミ”の正体、なぜ出るのか、対処・予防できるかを、専門店・メンテナンスの視点から整理します。

平裏とはどこの部分?まず構造をおさらい

平裏とは、捕球面(ボールを受ける表革)に対して裏側、つまり手のひらを当てる革部分のことを指します。([参照] “奥深き平裏の世界”ブログ解説)

グローブは捕球面+平裏+当て革などで構成されており、平裏の革質・型押し・染色などがグラブのフィット感や耐久性に影響を及ぼします。

平裏にシミが出る原因:油染み・湯染み・経年変化

平裏に出る「丸いシミ」「暗くなった部分」「輪状の染み」は、以下の要因が考えられます。

  • 〈油染み〉:グローブを湯もみやオイルメンテナンスする際に、皮革に含まれる油分が表面に浮き出ることがあります。例えば「出荷時から親指付け根あたりに油染みが見える」という報告があります。([参照] Yahoo!知恵袋:油染みのQ&A)
  • 〈湯染み/輪染み〉:オーダーメイド・型付けで“湯もみ”処理をした革では、染料が均一に染み込まなかった部分から「お湯の跡」「染み跡」が出ることがあります。([参照] スワロースポーツ:グローブ・ミットの湯染み)
  • 〈経年変化・汗・湿気〉:平裏は手のひら側なので、汗や湿気が染み込みやすく、革の裏側に濡れジミや変色が出ることも少なくありません。([参照] 野球工房A27:グラブ手入れ 平裏の汗汚れ)

つまり「シミ=故障・劣化だけではない」ため、必ずしも交換すべき“欠陥”とは言えないのがポイントです。

久保田スラッガー特有の事情:湯もみ+染色+立体構造

久保田スラッガーの多くのグラブは、湯もみ型付け・染色仕上げ・立体裁断といった工程を踏むため、上述の「湯染み」や「染料の濃淡ムラ」が出やすい面があります。([参照] ベースボールショップGTK:湯もみ型付け解説)

特に平裏は手のひら側の革であり、汗・圧力・成型負荷がかかる部位でもあるため、油分・染料・湿気の影響が“見える形”で出やすいと専門家も指摘しています。

シミの対処法と予防ポイント

シミが気になる・今後出ないようにしたいという場合、下記のケアがおすすめです。

  • 定期的に中性クリーナーや革用クリームで汗・油分を拭き取り、乾燥を促す。
  • 過度な湯もみ・染色を避け、購入時・型付け時の担当者に「染み残り・平裏染めむらはないか」を確認。
  • 湿気の多い環境や手汗が多い選手は、使用後にタオルで平裏を拭き、陰干しをすることで革の内部に侵入する水分を抑える。

実例として、ある高校球児は「親指付け根の丸い暗いシミが使い始め1週間で出たが、使用感には影響がなかった」という報告があります。シミ=機能低下ではないという典型例です。

まとめ

まとめると、久保田スラッガーのグローブに見られる“平裏のシミ”の多くは、油染み・湯染み・経年変化によるものであり、必ずしも故障や製造不良を意味するわけではありません。

重要なのは「使用感・革の硬さ・縫製の状態・型付け状態」を総合的に判断することであり、気になる場合はメンテナンスや専門店チェックを活用するのが安心です。

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