登山中に見かける木々の中で、コナラとミズナラはしばしば似ているため、見分けるのが難しいことがあります。しかし、少し注意深く観察することで、これら2種類のナラの木を識別することができます。この記事では、コナラとミズナラの見分け方について解説します。
コナラとミズナラの基本的な特徴
コナラとミズナラはどちらもナラ科の木ですが、いくつかの特徴的な違いがあります。コナラは、葉の形や樹皮の特徴においてミズナラと異なります。ミズナラは、樹皮が灰色がかっており、若木は細かい皮目が見られますが、成木になると樹皮が薄く剥がれやすくなります。
一方、コナラの樹皮は黒っぽく、細かい割れ目が入り、成長するにつれてその特徴が顕著になります。また、コナラはミズナラよりも小さめの葉を持ち、秋に黄色に変わります。
葉の形とサイズで見分ける
葉の形で見分けることも有効です。ミズナラの葉は、長さが7〜14cm程度で、葉の先端が鋭く、細長い形をしています。また、葉の裏面には毛が生えており、特に若い葉で目立ちます。
コナラの葉は、ミズナラよりもやや丸みを帯びていて、葉の先端が比較的丸いのが特徴です。葉の表面は光沢があり、秋には美しい赤や黄色に色づきます。葉の縁には鋸歯状のギザギザがあり、この形状も見分けるポイントとなります。
実とどんぐりの違い
実やどんぐりも、コナラとミズナラを見分けるための重要な手がかりです。ミズナラのどんぐりは、コナラのどんぐりよりも大きく、丸みがあり、殻が厚いです。コナラのどんぐりは小さく、やや細長い形をしています。
また、ミズナラのどんぐりは、枝の先に1個ずつつくのに対し、コナラのどんぐりは枝に数個つくことが多いです。この点も識別のポイントとして覚えておくと良いでしょう。
成長の速さと樹形
成長の速さや樹形も見分ける方法の一つです。ミズナラは成長が早く、幹が太くなるのが特徴です。樹形は直立しており、特に林の中で高くまっすぐに伸びる姿が見られます。
コナラは、成長がやや遅く、枝分かれが多く広がった形になることが多いです。そのため、林の中ではやや広がりのある姿を見せることが多く、ミズナラとは異なります。
まとめ
コナラとミズナラは、葉の形状や樹皮、どんぐりの特徴、さらには成長の速さや樹形において異なる特徴を持っています。登山中にこれらの木々を見分けるためには、葉の形や実の違いをよく観察し、季節ごとの特徴にも注意を払いましょう。


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