陸上リレーの「テイクオーバーゾーン30m」とは?30メートルの見方と白線の意味

マラソン、陸上競技

学校の陸上リレーで“テイクオーバーゾーンは30 m”と聞いても、トラックに引かれた白線や点線ばかりだと「どこからどこまでがそのゾーンか?」と迷ってしまうこともあると思います。本記事では、最新ルールでのゾーンの意味・線の見方を整理し、初心者でもわかりやすく説明します。

まず知っておきたい:なぜテイクオーバーゾーンは30 mになったのか

従来、スプリントリレー(4×100m など)では「加速ゾーン 10 m + 受け渡しゾーン 20 m」の合計 30 m という構成でした。しかし 2018年以降の国際・日本の規則改正で、この「加速ゾーン」が廃止され、受け渡し可能なゾーンとして統合され、テイクオーバーゾーン全体を 30 m とする規定になりました。:contentReference[oaicite:0]{index=0}

つまり、「以前の加速用の短い区間 + 受け渡し区間」を分けて見てきた人は、今後は「1本のゾーン=30 m」と覚えるのが正しい理解です。:contentReference[oaicite:1]{index=1}

トラックのどの線を見ればいいか ― テイクオーバーゾーンの表示方法

テイクオーバーゾーンを示す線は、通常レーンを横切る白線または横線マークで表示されます。ゾーンの「入口」と「出口」、場合によっては「基準線(スクラッチライン)」が設けられています。:contentReference[oaicite:2]{index=2}

たとえば 4×100m や 4×200m リレーでは、30 m テイクオーバーゾーンの「開始」(入口)は、以前の「加速ゾーンのスタートマーク(ブルーラインまたは三角形マーク)」がそのまま用いられ、「出口」は従来の受け渡しゾーンの終わりの白線、という扱いになります。:contentReference[oaicite:3]{index=3}

では「30 m」をどう見分ければいいか ― 観戦者/競技者向けチェック方法

  • 入口となる白線(または三角形マーク)を確認 — ここがゾーンのスタート
  • 出口の白線(通常の受け渡し終了マーク)を確認 — ここまでがゾーン
  • スクラッチライン(通常、ゾーン開始から20 m地点にある白線)を補助的に確認すると「ゾーンの真ん中あたり」の目安になる
  • もしトラックが旧マーキングのままの場合、入口は従来の加速ゾーンマーク(ブルーラインまたは三角形マーク)と説明されることがあるので注意する:contentReference[oaicite:4]{index=4}

なぜ“加速ゾーン”がなくなり“30 m統一”になったのか

このルール変更の目的は、バトンパス位置の判定を簡潔かつ正確にするためです。旧ルールでは「加速ゾーン → 受け渡しゾーン → 基準線」と複数のマークを確認する必要があり、特にジャッジが複数区間をチェックしなければなりませんでした。:contentReference[oaicite:5]{index=5}

新ルールではゾーンを一本化することで、受け渡しの可否を判定しやすくなり、選手・審判ともにミスや判断ミスを減らす狙いがあります。さらに、観戦者にとっても「この白線からこの白線までが受け渡し可能区間」と見分けやすくなるという利点があります。:contentReference[oaicite:6]{index=6}

注意点 ― 旧マーキングの競技場も存在する

ただし、すべてのトラックが新しいゾーン表示に変更されているわけではありません。古いマーキングのままの競技場も一定数あり、その場合は旧来の加速ゾーンマーク(ブルーラインまたは三角形)が入口、受け渡しゾーンはそのすぐ後ろの白線 20 m、という旧ルールの区分が残っています。:contentReference[oaicite:7]{index=7}

そのため、競技会や学校大会で参加する/観戦する際には、開始前のトラックのライン表示をしっかり確認しておくことが大切です。

まとめ ― 白線とマークを覚えれば「30 m」はわかる

・現行のスプリントリレー(4×100m、4×200mなど)のテイクオーバーゾーンは 30 m に統一されている。:contentReference[oaicite:8]{index=8}

・トラック上では、入口出口を示す白線またはマークで表示されており、スクラッチライン(ゾーン中央の目安)があることも。ゾーンの始まりと終わりの線を確認すれば、“どこからどこまで”かが把握できる。
・ただし、旧表示のままの競技場もあるので、事前にラインの状態をチェックすることが重要。

リレー観戦や出場時に「どこでバトンを渡せばいいのか」「きちんとゾーンが守られているか」を見極めるためにも、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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