スピードスケートの短距離レース、特に1000mや500mにおいて、アウト(外側)とイン(内側)のスタート位置には有利・不利が存在します。特に500mでは昔はインが有利とされていましたが、最近ではアウトが有利だと考えられるようになっています。この記事では、なぜそのような変化が起こったのか、そしてそれぞれのレースでの戦術的な理由について解説します。
1. 1000mレース:アウトが有利な理由
1000mレースでは、アウト側の選手が有利とされています。なぜなら、1000mは2周回るレースであり、1周目にイン・アウトのコースを交互に使用するため、アウト側の選手は1周目を速く回ることができるからです。アウト側は、カーブを回る際に内側の選手と比較して、より広いラインを取ることができますが、これは一部の選手にとって安定した走りを促進します。
また、1000mはレース時間が比較的長いため、選手の持久力やペース配分も重要です。アウト側からスタートすると、最初にペースをつかむのが容易になることが多いです。
2. 500mレース:インからアウトへのシフト
かつては500mレースではイン側が有利だとされていました。これは、最初のカーブを短く回ることができるため、スタート後の加速が有利に働くと考えられていたからです。イン側からスタートすると、最初のカーブを速く回ることでリズムがつかみやすくなり、その後のペースに大きく影響します。
しかし、近年では500mでもアウト側の方が有利だという意見が増えてきました。その理由の一つは、カーブを回る際のライン取りが改善されたことです。アウト側からのスタートでは、カーブをより安定して回ることができ、その後のストレート部分でもスピードを維持しやすくなります。
3. 競技場の設計とトラックの影響
競技場の設計やトラックの状態も、アウトとインの有利・不利に影響します。特にトラックの幅やカーブの傾斜が選手の走りに大きく関わるため、イン側とアウト側の違いが顕著になります。また、トラックの表面状態や滑り具合も、選手の走りやすさに影響を与える要因となります。
近年の競技場では、トラックの改良や選手の技術進化により、アウト側でも安定した走りが可能となり、500mでもアウト側が有利とされることが多くなりました。
4. アウトとインの戦術的な違い
アウトとインの選手には、それぞれ異なる戦術が求められます。イン側からスタートする選手は、最初のカーブでしっかりと加速をつけ、内側のラインを回ることで速さを維持する必要があります。一方、アウト側の選手は、カーブを回る際に広いラインを取るため、ペースをつけやすく、カーブ後の直線部分でのスピード維持が重要となります。
500mや1000mでは、レースの初動からスピードをどれだけ保つかが勝敗を分けるため、アウト側の選手にはストレート部分でのスピードが求められます。そのため、アウト側の選手はレースの後半に向けて強さを発揮しやすいと言えます。
5. まとめ:アウトとイン、どちらが有利か
スピードスケートの短距離レースにおいて、アウトとインのどちらが有利かは一概には言えませんが、1000mではアウト側が有利とされ、500mでも近年ではアウトが有利な場合が多いです。これはカーブを回るラインの取り方やトラックの状態、選手の技術などが影響しているためです。最終的には、選手がどのように戦術を立て、レースを進めていくかが大きなポイントとなります。


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