キックボクシングにおいて、選手が手をついて逆立ちのようなキックをするシーンを見たことがあるかもしれません。特に那須川天心選手が披露したその技は、非常にユニークで印象的でした。しかし、手をついた状態で技を繰り出してもダウン判定やスリップ判定にならないのか、疑問に思った方も多いのではないでしょうか?この記事では、キックボクシングのルールにおけるその点について解説します。
キックボクシングにおけるダウンとスリップ判定
キックボクシングでは、試合中に選手が倒れることがありますが、その倒れ方によってダウンかスリップかが判定されます。ダウン判定とは、選手が自分で立ち上がれない状態、または10秒以内に立ち上がれない場合に適用されます。一方、スリップ判定は、選手が自分の意図しない形で足元を滑らせた場合や、意図的に転倒した場合に適用されます。
このルールに基づくと、選手が手をついて逆立ちのようなキックを行っても、それがダウンやスリップ判定になることはありません。なぜなら、この動きは通常の倒れた状態や滑った状態とは異なり、選手自身が意図的にそのポーズをとっているからです。
那須川天心選手の逆立ちキックについて
那須川天心選手が見せた逆立ちキックは、非常に特異な技であり、その使い方にも深い意図があります。彼はこの技を使って相手の予測を外し、瞬時に次の攻撃に移るという戦略的な意図を持っています。このような技を使用する際、手をついたからと言ってダウン判定にはなりません。
また、キックボクシングのルールにおいて、選手が技を繰り出す際に手をついても、それ自体が違反とはみなされません。逆立ち状態でキックを繰り出すこと自体は技術的に許可されており、ルール違反には該当しません。
他の格闘技におけるダウン判定の違い
他の格闘技、例えば総合格闘技(MMA)では、選手が手をついても、基本的にはダウン判定になります。これは、選手が攻撃を受けてバランスを崩し、倒れたと見なされるからです。しかし、キックボクシングでは、手をついた状態でも攻撃を続けることが許容されており、そのためのルールが設けられています。
例えば、ムエタイでは「パームアップ」のポーズのように、選手が片膝をつける状態でもダウンと見なされないことがあります。キックボクシングもこれに似た柔軟なルールがあり、選手が意図的にその動作を行う限り、ダウン判定にはならないのです。
まとめ
キックボクシングにおいて、手をついて逆立ちのようなキックを繰り出すことは、ダウンやスリップ判定を受けることにはなりません。選手が自らそのポーズを選択し、技を繰り出している限り、その動作自体は違反行為とはみなされず、ルール上問題ありません。那須川天心選手のように独特な技を駆使することで、相手を圧倒し戦略的に試合を進めることができるのです。
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