ファビオ・カンナバーロといえば、イタリアを代表するセンターバックであり、2006年のW杯優勝時の主将としても有名です。身長は決して高くなかったものの、驚異的な読みとスピード、正確なタックルと空中戦の強さを兼ね備えたディフェンダーとしてサッカーファンの記憶に残っています。では、そんなカンナバーロに似たプレースタイルを持つ現役選手は誰なのでしょうか?
カンナバーロの特徴を振り返る
比較対象を挙げる前に、カンナバーロのプレースタイルを整理してみましょう。彼の特徴は次の通りです。
- 鋭い読みとポジショニング能力
- 身長は高くないが空中戦に強い
- スライディングタックルのタイミングが絶妙
- スピードと機動力で広いカバー範囲
- リーダーシップと統率力
これらの要素を踏まえて、現役選手で類似のスタイルを持つ選手を紹介していきます。
リサンドロ・マルティネス(マンチェスター・ユナイテッド)
アルゼンチン代表のセンターバックであるリサンドロ・マルティネスは、カンナバーロと非常によく比較される存在です。彼もまた身長は178cmと高くはありませんが、
読みの鋭さ、ハードなタックル、そして俊敏なカバーリングでプレミアリーグでも高い評価を受けています。
また、ビルドアップ能力にも優れ、カンナバーロほどではないにせよ、後方からのパス出しも得意としています。守備時のアグレッシブな姿勢と、1対1での強さはカンナバーロの全盛期を思い起こさせます。
ロナルド・アラウホ(バルセロナ)
バルセロナに所属するウルグアイ代表のアラウホも、カンナバーロに似た資質を持つディフェンダーの一人です。彼の場合は身長はあるものの、
瞬時の判断力とタックルの強さ、1対1の守備の堅さという点で、カンナバーロを彷彿とさせます。
特に相手のスピード系アタッカーに対するマークや、ピンチの芽を摘むプレーは、イタリア時代のカンナバーロを思わせるものがあります。
ユリエン・ティンバー(アーセナル)
オランダ出身のティンバーも比較的サイズは小柄ながら、技術とスピード、読みの良さで目立つセンターバックです。彼のように守備範囲が広く、攻守両面でアグレッシブなプレーをするタイプは、現代版カンナバーロと呼ばれることもあります。
また、オランダ式の戦術教育を受けていることもあり、冷静なボール処理能力とビルドアップにも対応できる点は、カンナバーロの安定感を連想させます。
日本人選手では板倉滉が近い存在
日本代表で注目される板倉滉(ボルシアMG)も、戦術眼と空中戦の強さ、柔軟なポジショニングが光る選手です。彼もまたカンナバーロほどの派手さはないものの、ミスの少ないクレバーな守備は共通点と言えるでしょう。
また、ビルドアップ時のパス精度や、ピンチ時の落ち着いた対応は、チームに安定感をもたらしています。今後の成長次第では、よりカンナバーロ的な評価を得られるかもしれません。
まとめ
ファビオ・カンナバーロのような「知性と勇気を備えたセンターバック」は、現代サッカーでも貴重な存在です。リサンドロ・マルティネスを筆頭に、ロナルド・アラウホやティンバー、板倉滉など、彼に似たプレースタイルの選手は確かに存在します。
こうした選手たちは、それぞれのリーグや代表で活躍しながら、“守備で魅せる”というカンナバーロの精神を継承していると言えるでしょう。今後のプレーにも注目していきたいところです。
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