自転車のスポークニップルを締める時に「潤滑オイルをつけるべきか?」という疑問は、手組みホイールの制作や振れ取りを行う人によくあります。適切な潤滑は、摩擦やカジリ(固着)を減らし、締め作業をスムーズにするだけでなく、将来の調整もやりやすくする効果があります。本記事では、ニップル潤滑の是非や方法、注意点をわかりやすく解説します。
ニップルに潤滑を使うメリットと目的
スポーク・ニップルの締め付け作業では、ニップルとスポークのネジ山やニップルとリムの接触面で摩擦が発生します。この摩擦が大きいと、締め加減の読みがずれたり、ねじ山が削れたり、最悪カジリ(ねじ固着)してしまう可能性があります。
そのため、軽い潤滑を入れておくと
ネジ山の摩擦を低減し締め付けが安定する
ほか、将来的な振れ取り調整などでもニップルが回しやすくなるというメリットがあります。[参照]
どこに潤滑をつけるべき?
潤滑をつけるポイントは主に二つあります。一つはスポークとニップルのネジ山部分で、ここにオイル系や専用のスポークプレップを塗ることで摩擦を抑え、均一に締めやすくなります。[参照]
もう一つはニップルとリム内部の接触面です。ここも少量の潤滑を入れておくとリム穴内で回転が滑らかになり、締めやすさが向上します。
どんな潤滑剤が良いのか
潤滑剤には軽いオイル(軽油、機械油系)やグリス、専用のスポークプレップなどがあります。これらは摩擦低減だけでなく、腐食防止やネジ固着の防止にも役立ちます。
例えば軽い機械油や専用のスポークプレップは、ネジ山に少量塗布するだけでニップルの回転が滑らかになり、摩擦音やカジリを減らす効果があります。[参照]
潤滑は常に必要?どの場面で使うべきか
潤滑はホイールを初めて組む時や、古いニップルが錆びて固着している時など、ネジが動きにくい場面では特に有効です。また、何度も振れ取りを行う予定のあるホイールにも、軽い潤滑を施しておくと後々の調整が簡単になります。
ただし、過度に潤滑を塗りすぎるのはおすすめできません。油分が残りすぎると緩みやすくなる可能性もあるため、少量を狙った部分に塗布するのが基本です。[参照]
実例:潤滑で締めが楽になったケース
ある手組みホイールビルダーは、スポークのネジ山に軽いオイルを塗布した後、ニップルとリム内面にも少量塗ってから締め作業を行うことで、テンションを安定させやすくなったと報告しています。この方法により、テンションのズレが少なくなり、後の振れ取り作業もスムーズになったとのことです。
一方で潤滑を全く使わずに組んだ場合は、ニップル回しが引っかかるような感触があり、必要以上に力を入れてしまう場面もあるため、必要な部分だけ潤滑を入れることがポイントになります。
まとめ:ニップル締めに潤滑は有効だが量と場所を選ぶ
結論として、スポークニップルを締める際に潤滑オイルやグリスを少量だけ使用することは、摩擦やネジのカジリを抑え、締め作業をスムーズにするうえで有効です。
ただし、使いすぎると緩みやすくなるリスクもあるため、スポーク・ニップルのネジ山やリムとの接触面など、必要な部分だけに適量を使うように意識することが大切です。


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