大学進学をきっかけに格闘技を始めたいと考える人は少なくありません。格闘技というと試合やプロ選手を連想しがちですが、実際には体力づくりや趣味、自信をつけることを目的に道場やジムへ通う人も多く、大学生から始めても決して遅くありません。
特にラグビーなどの運動経験があり、体格やフィジカルを生かしたい場合は選択肢が豊富です。ただし、格闘技ごとに打撃・投げ・寝技といった特徴が大きく異なるため、単純に「一番強い格闘技」を探すより、自分が楽しく継続できる競技を選ぶことが重要です。
自信をつける目的なら「強さ」より継続できる格闘技を選ぶ
自分に自信を持つことが目的なら、格闘技を習う価値は「誰かに勝てるようになること」だけではありません。最初はできなかった動作を習得する、体力がつく、昇級する、スパーリングで練習した技を使えるようになる、といった小さな成功体験を積み重ねられる点も魅力です。
初心者が格闘技を選ぶ際には、打撃系・組み技系のどちらが好きかを最初の基準にすると分かりやすいでしょう。パンチやキックを練習したいならボクシングやキックボクシング、相手を投げたり抑えたりする攻防が好きなら柔道やブラジリアン柔術、両方を経験したいなら総合格闘技(MMA)が候補になります。
そして意外に重要なのがジムや道場の雰囲気です。同じ競技でも、選手育成中心のジムと一般会員が多いジムでは練習環境がかなり異なります。プロ志望ではないなら、初心者向けクラスがあり、趣味として通っている会員も多い場所のほうが続けやすいでしょう。
元ラグビー部の体格を生かしやすい格闘技
身長174cm・体重92kg程度でラグビー経験がある人なら、組み技系格闘技との相性は比較的良いと考えられます。ラグビーで培った下半身の強さ、相手との接触への慣れ、バランス感覚などを応用しやすいためです。ただし、実際の適性は身長と体重だけでは決まらず、柔軟性や瞬発力、本人の好みによっても変わります。
柔道
柔道では相手を崩して投げる技術に加え、寝技も学びます。ある程度体重があり、コンタクトスポーツの経験がある人にとっては、自分のフィジカルを生かす面白さを感じやすいでしょう。
一方、初心者が自己流で受け身や投げ技を行うのは危険です。大学の柔道部・サークルや指導体制の整った道場など、基礎の受け身から段階的に指導してもらえる環境を選ぶことが重要です。
ブラジリアン柔術
ブラジリアン柔術も大学から始めやすい候補です。寝技を中心に、ポジションを取り、絞め技や関節技による一本を目指します。腕力だけではなく、重心、体重移動、相手との位置関係などを使うため、技術を覚えるほど上達を実感できます。
体格が大きいことは一定のメリットになりますが、柔術では体重別のカテゴリーが設けられる大会も一般的です。「大きいから常に小柄な相手と戦う」という競技ではありません。初心者同士でも技術差がはっきり現れやすいため、フィジカルだけに頼らない格闘技の面白さも体験できます。
打撃をやってみたいならボクシング・キックボクシング
パンチを中心に本格的な打撃を学びたいならボクシングが有力です。構え、ジャブ、ストレート、フットワーク、ディフェンスなどを反復するため、練習を続けるほど自分の変化を感じやすい競技でもあります。
パンチだけでなく蹴りも使いたいならキックボクシングも候補です。ミット打ち自体が非常に運動量の多い練習になるため、体力づくりを目的に始める人にも向いています。
なお、格闘技を始めたからといって、すぐ強いスパーリングをする必要はありません。特に頭部への強い打撃にはリスクがあります。趣味や自信をつけることが主目的なら、初心者に無理なスパーリングをさせず、本人の目的に合わせて練習強度を調整してくれるジムを選びたいところです。
MMAは初心者でも始められる?
総合格闘技(MMA)はパンチやキックだけでなく、テイクダウン、組み、寝技など複数の技術を扱います。「せっかくならいろいろな格闘技を経験したい」という人には魅力的な選択肢です。
大学から格闘技を始める人でも、初心者クラスのあるMMAジムなら基礎から学べます。ただし覚える分野が広いため、最初はボクシングの日、グラップリングの日といった形で一つずつ技術を身につけていくことになります。
ラグビー経験者の場合、相手との接触やフィジカル面に抵抗が少ない可能性がありますが、タックルとMMAのテイクダウンはルールも目的も異なります。過去の経験を生かしつつ、格闘技としての正しいフォームを一から習う姿勢が大切です。
大学の部活・サークルと一般の格闘技ジムはどちらがいい?
大学に柔道、ボクシング、空手などの部活動があるなら、まず見学してみる方法があります。大学の施設を利用できたり、同年代の仲間を作りやすかったりする点は大きなメリットです。
ただし、体育会系の部では大会出場や週数回の練習が前提になっていることもあります。「プロや競技者を目指すのではなく、趣味として強くなりたい」という目的なら、一般の格闘技ジムのほうが生活に合わせやすいケースもあります。
大学入学後に、柔道、柔術、ボクシング、キックボクシング、MMAなどをそれぞれ一度体験してから決めるのもおすすめです。実際にミットを打ったり組み技を体験したりすると、ネットで比較するより自分の好みが分かりやすくなります。
初心者が格闘技ジムを選ぶときに確認したいポイント
競技そのものと同じくらい重要なのが指導環境です。特に未経験者なら、見学や体験時に初心者への教え方を確認しておきましょう。
- 初心者向けクラスが用意されている
- 受け身や防御など安全面を最初に教えている
- スパーリングへの参加を強制されない
- 体格や経験が近い相手と練習できる
- 指導者が練習を管理している
- 競技志向だけでなく趣味の会員も在籍している
- 大学から無理なく通える場所・料金である
例えば体験練習で、初心者にもいきなり激しいスパーリングをさせる環境より、フォームや防御、受け身から丁寧に教えてくれる環境のほうが安心して長く続けられます。
「どの格闘技が最強か」より「週1~3回でも数年間続けられる場所か」を重視するほうが、自信をつけるという目的には適しています。
まとめ
大学から格闘技を始める場合、組み技なら柔道やブラジリアン柔術、打撃ならボクシングやキックボクシング、両方を学びたいならMMAが代表的な候補になります。ラグビー経験があり体格にも恵まれている人なら、特に柔道や柔術、MMAなどではこれまで培ったフィジカルを生かせる場面もあるでしょう。
ただし、自信をつけることが目的なら競技の優劣だけで決める必要はありません。技を一つ覚える、練習を継続する、以前より動けるようになるという経験そのものが自信につながります。
大学入学後は最初から一つに決めず、興味のある部活やジムを複数見学・体験してみるのがおすすめです。実際の練習を経験したうえで「また来たい」と思える競技と環境を選ぶことが、長く続けるための最も重要なポイントです。


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