NBAの「偽ブリッツ」とは?ウォリアーズの守備戦術の解説

バスケットボール

NBAのディフェンス戦術の中で、特に注目を集めたのがゴールデンステート・ウォリアーズが採用した「偽ブリッツ」というディフェンス方法です。この戦術は、特に2010年代後半のウォリアーズとヒューストン・ロケッツのプレイオフシリーズで話題になりました。今回は「偽ブリッツ」について詳しく解説します。

偽ブリッツの基本的な考え方

偽ブリッツとは、ブリッツ(ブレイク・ディフェンス)に似たディフェンスのアプローチを取るが、実際には全力で攻め込まず、相手に圧力をかけるだけの戦術です。通常、ブリッツとは相手選手に対して2人以上のディフェンダーを素早く向け、ボールを奪うことを目指す戦術ですが、偽ブリッツではボールハンドラーに対して圧力をかけつつ、急激にディフェンスを崩さずに、逆に相手の動きを誘導することを目的としています。

ウォリアーズの戦術としての「偽ブリッツ」

ウォリアーズは、特にハーデンを相手にした際、偽ブリッツを効果的に使用しました。ハーデンは1対1の場面で非常に強力な選手であり、相手が完全にディフェンスを固めると得点力が落ちるため、ウォリアーズは相手に圧力をかけつつ、ハーデンに対して不安定なプレイをさせるような戦術を取ったのです。この方法は、ハーデンがボールを持った際、偽ブリッツを掛けることで、ハーデンが強引に自分のペースを作りづらくなり、ウォリアーズのディフェンスが上手く機能しました。

「偽ブリッツ」の利点とリスク

偽ブリッツには、相手に圧力をかけることで、オフェンスを乱すという大きな利点があります。しかし、ディフェンダーが偽ブリッツを試みる際、タイミングが重要であり、ミスを犯すと相手に簡単に抜けられるリスクも伴います。そのため、ウォリアーズは非常に高度なチームワークとタイミングの良い連携を駆使して、偽ブリッツを成功させました。

偽ブリッツが生まれた背景

ウォリアーズがこの戦術を取り入れた背景には、ハーデンのような個々の才能が突出している選手に対して、どうしても対策を講じなければならないという事情がありました。単純に1対1の守備を行ってしまうと、ハーデンはその強力な個人技で抜け出し、チーム全体のディフェンスが崩れる危険性がありました。偽ブリッツは、そんな相手の強みを逆手に取る方法として効果的に機能しました。

まとめ

ウォリアーズが採用した「偽ブリッツ」は、ただの圧力をかけるだけではなく、相手選手のプレイを制限し、試合の流れをコントロールする巧妙なディフェンス戦術でした。特にハーデンのような強力なオフェンスプレイヤーに対しては、偽ブリッツが効果的に機能し、プレイオフでの競り合いを有利に進めるために重要な役割を果たしました。

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