バスケットボールの選手評価においてよく目にする指標のひとつが「PER(Player Efficiency Rating)」です。今回は、渡邊選手と八村選手の2022-23シーズンにおけるPERを比較し、この指標がどのように選手のパフォーマンスを評価するものなのかを解説します。
1. PER(Player Efficiency Rating)とは?
PERとは、選手がコートに立っている時間あたりにどれだけ効率よくプレイしたかを示す指標です。計算方法はかなり複雑で、選手の得点、アシスト、リバウンド、スティール、ブロックなどのあらゆるプレイを加味し、選手が試合においてどれだけ効率的に貢献したかを数値で示します。PERは、選手の全体的な効率を評価するための重要な指標となります。
2. 渡邊選手と八村選手の2022-23シーズンのPER比較
2022-23シーズンにおける渡邊選手のPERは12.1、八村選手のPERは13.2となっています。一般的に、PERが15.0を超えると平均的な選手として評価され、20.0を超えるとオールスター級の選手と言われています。両選手のPERはどちらもこの基準には届いていないものの、それぞれが効率的にプレイしていることがわかります。
3. 渡邊選手のPPG(得点平均)の違い
質問者が指摘したように、渡邊選手の得点平均(PPG)は5.6となっており、これはPER12.1とどのように関連しているのでしょうか?PERは得点以外の要素も考慮しているため、単に得点だけを基に評価されるものではありません。例えば、リバウンドやディフェンスの貢献、ターンオーバーなどもPERに影響を与えます。そのため、得点が低くても効率的なプレイをしていればPERは高くなることがあります。
4. PERと実際のパフォーマンスの関係
PERは選手の効率的なパフォーマンスを評価する指標であり、チームに対する貢献度を示しますが、単独で選手の能力を完全に示すものではありません。例えば、渡邊選手の得点は少ないものの、ディフェンスやリバウンドなど他のプレイでチームに貢献している可能性があります。また、八村選手のPERが高いからといって、必ずしも渡邊選手より優れているわけではなく、プレースタイルや役割の違いが影響することもあります。
5. PERの限界と他の指標との比較
PERは選手の効率を評価するうえで非常に有用な指標ですが、その計算においては一部の要素を軽視している場合もあります。例えば、プレイメイクの貢献度やチーム全体の流れを無視することがあります。これにより、PERが必ずしも全体のパフォーマンスを反映していないことがあるため、他の指標(WS、BPM、TS%など)と併用して選手を評価することが重要です。
まとめ:PERを理解し、選手を多角的に評価しよう
PERはバスケットボール選手の効率を測るための重要な指標ですが、単独で選手を評価することはできません。渡邊選手と八村選手のように、得点以外の要素が評価されるため、PERだけで比較するのは不完全です。選手の実力を多角的に評価し、チームにおける役割や貢献度を考慮することが重要です。
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