Rolandのシンセサイザー「JUNO-DS」シリーズは、豊富な音色と柔軟な音作りが可能な人気機種です。その中でも「ポルタメント(Portamento)」は、音程を滑らかに変化させることで独特な表現を加えることができる重要な機能です。本記事では、JUNO-DSでポルタメントをかける方法と、その活用例について詳しく解説します。
1. ポルタメントとは?
ポルタメントは、ある音から別の音へ移動する際に、音程を段階的に変化させて滑らかに遷移する効果です。シンセリードやベースなどに多く使われ、アナログ感のある表現や、グリッサンドに近い効果を出すことができます。
Roland JUNO-DSでは、ポルタメントのオン/オフだけでなく、スピード(かかる時間)も細かく調整可能です。
2. JUNO-DSでポルタメントを有効にする手順
JUNO-DSでポルタメントをかけるには、以下の手順で設定を行います。
- 音色を選択:ポルタメントをかけたいパッチ(音色)を選びます。
- [MENU]ボタンを押す:メイン画面からメニューに入ります。
- “Tone Edit”を選択:カーソルを使って “Tone Edit” を選び、[ENTER]を押します。
- [PORTAMENTO]を探す:ページ送りボタン(→)でページを進め、「Portamento」パラメータがある画面を表示します。
- Portamentoを”ON”にする:「Porta Sw」(ポルタメントスイッチ)を「ON」に設定します。
- Portamento Timeを調整:「Porta Time」で、滑らかに移行する時間を調整できます。数値が高いほど、ゆっくりと音程が変化します。
設定を変更したら、[WRITE]ボタンを押して保存すれば、変更が維持されます。
3. 単音(モノフォニック)モードでの効果的な使用
ポルタメントの効果を最大限に引き出すには、モノフォニック(単音)モードでの使用が効果的です。これにより、1音ずつしか鳴らせなくなり、次の鍵盤を押したときに滑らかに移行する動きがより明確になります。
「Tone Edit」内の「Mono/Poly」設定を「MONO」にすることで、単音モードになります。リードシンセやアナログ風ベースで使うととても自然です。
4. ポルタメント活用の実例
例1:リードシンセでのメロディ演奏
ソロのシンセリードにポルタメントを加えると、フレーズがより滑らかに流れ、情感のある表現が可能です。
例2:ベースに厚みと滑らかさをプラス
アナログ風のベース音にポルタメントを加えることで、滑らかでうねるような低音が作れます。Porta Timeは短め(例:5〜15)に設定すると、自然なグルーヴ感が出せます。
5. まとめ
JUNO-DSでのポルタメントの設定はシンプルですが、使い方次第で表現の幅が大きく広がります。特にシンセリードやベース音色での使用がおすすめで、音色の動きに滑らかさや奥行きを加えることができます。
ぜひポルタメントの設定を試して、自分なりのサウンドに磨きをかけてみてください。
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