ブラジリアン柔術と柔道の違い:技術や禁止技についての解説

格闘技、武術全般

ブラジリアン柔術と柔道は、どちらも日本発の武道でありながら、それぞれに異なる特徴があります。この記事では、ブラジリアン柔術が柔道とどのように関係しているのか、また両者における技の違いや禁止技について解説します。

①柔術は柔道が元なのか?

ブラジリアン柔術(BJJ)は、確かに柔道に影響を受けていますが、直接的に柔道が元になっているわけではありません。ブラジリアン柔術は、19世紀末に日本の柔道家である前田光世から学んだリオ・グレイシーが発展させた技術を基にしています。

柔道は、投げ技や絞め技を中心に発展しましたが、ブラジリアン柔術は特に寝技に重点を置き、関節技を多く取り入れることで、柔道とは異なる技術体系が築かれました。つまり、ブラジリアン柔術は柔道の一部から派生したものと言えるでしょう。

②柔術にあって柔道には無い技

ブラジリアン柔術には、柔道にはないいくつかの特徴的な技が存在します。その代表的なものが、関節技や寝技に関する技術です。ブラジリアン柔術は、相手を寝かせた後に、関節を極める技が多く含まれています。

具体的には、腕十字(アームバー)、膝十字(キムラロック)、三角絞め(トライアングルチョーク)など、柔道にはあまり見られない技が多く、これらは試合で非常に重要な役割を果たします。柔道では、寝技の重要性はあるものの、関節技や絞め技の使用は制限されているため、これらの技はブラジリアン柔術の独特の特徴となっています。

③柔道にあって柔術には無い技

逆に、柔道にはブラジリアン柔術にはない技もいくつか存在します。柔道の特徴的な技は投げ技です。特に、大外刈りや内股などの投げ技は、柔道において非常に重要な要素となります。これらの投げ技は、ブラジリアン柔術においても応用されることはありますが、ブラジリアン柔術の競技ルールの中ではあまり強調されることはありません。

また、柔道では立ち技での優先があり、相手を投げることが試合での大きなポイントとなります。柔術では寝技に重きを置いており、立ち技の重要性は比較的少ないため、柔道独自の投げ技は柔術には少ないという点が挙げられます。

④柔術の禁止技「ヒールフック」は柔道にあるか?

ブラジリアン柔術における「ヒールフック」とは、相手の足首を持って回すことで、膝や足の関節に強い圧力をかける技です。この技は、相手に非常に強い痛みを与えるため、特に注意が必要な技術とされています。

ヒールフック自体は柔道には存在しません。柔道のルールでは、関節技の使用は限られており、特に足関節に関する技は禁止されています。従って、ヒールフックに該当する技は柔道の試合では使用されることはありません。柔道での関節技は、主に肘や肩を狙った技が中心です。

まとめ

ブラジリアン柔術と柔道は、どちらも日本発の武道ですが、技術やルールには大きな違いがあります。ブラジリアン柔術は、特に寝技や関節技に重点を置き、柔道にはない独特の技を多く持っています。一方で、柔道にはブラジリアン柔術にはない投げ技や立ち技の重要性があり、両者は異なる競技体系を持っています。

ヒールフックのような技は、柔道のルールには存在せず、ブラジリアン柔術ならではの技術です。両者の技術や戦略の違いを理解することで、それぞれの競技の魅力をより深く理解することができるでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました