シンスプリントと後脛骨筋腱炎の違いと共通点｜症状・原因・治療法の比較

シンスプリントと後脛骨筋腱炎は、いずれも下肢の内側に痛みを引き起こす疾患ですが、原因や発症メカニズム、治療法には明確な違いがあります。この記事では、両者の特徴を比較し、適切な対処法を解説します。

シンスプリントとは？

シンスプリントは、脛骨（すねの骨）の内側部分に沿った筋肉や筋膜の炎症によって引き起こされる痛みです。特にランニングやジャンプなどの反復的な衝撃が原因となり、スポーツ選手に多く見られます。症状としては、運動開始時に痛みが現れ、運動後に軽減する特徴があります。

後脛骨筋腱炎は、足の裏から脛骨内側にかけて走行する後脛骨筋腱の炎症です。過度の使用や柔軟性の低下、アーチの崩れなどが原因となり、足底や内くるぶし周辺に痛みを感じることが多いです。特に長時間の立ち仕事や歩行で症状が悪化します。

両者の主な違いは、痛みの発生部位と原因にあります。シンスプリントは脛骨内側の筋肉や筋膜の炎症によるもので、後脛骨筋腱炎は後脛骨筋腱の炎症によるものです。しかし、どちらも過度の使用や不適切なフォームが原因となるため、予防には適切なストレッチや筋力トレーニングが重要です。

治療には、安静、アイシング、ストレッチ、筋力トレーニングが基本となります。シンスプリントの場合、特に前脛骨筋や腓腹筋のストレッチが有効です。後脛骨筋腱炎では、足底のアーチをサポートするインソールの使用や、後脛骨筋の強化が推奨されます。

シンスプリントと後脛骨筋腱炎は、症状が似ているものの、発症部位や原因、治療法に違いがあります。どちらの疾患も早期の対処が重要であり、適切なストレッチや筋力トレーニング、フォームの見直しが予防につながります。痛みを感じた場合は、早めに専門医の診断を受けることをおすすめします。