テニス肘（上腕骨外側上顆炎）は、肘の外側に痛みを引き起こす疾患で、テニスやゴルフなどのスポーツ愛好者に多く見られますが、日常生活でも発症することがあります。この記事では、テニス肘の症状、原因、予防法、治療法について詳しく解説します。
テニス肘とは？
テニス肘は、肘の外側にある上腕骨外側上顆という部位に炎症が生じる疾患です。主に、手首を伸ばす働きを持つ短橈側手根伸筋が過度に使用されることで、腱が痛んで炎症を引き起こします。テニスやゴルフなどのラケットスポーツや、重い荷物を持つ作業などが原因となることが多いです。
テニス肘の症状
テニス肘の主な症状は、肘の外側に痛みを感じることです。特に、物を持ち上げる動作やタオルを絞る動作、ドアノブを回す動作などで痛みが生じます。痛みは多くの場合、安静時には感じられませんが、動作時に強く現れます。症状が進行すると、安静時にも痛みが続くことがあります。
テニス肘の原因
テニス肘の主な原因は、肘の外側にある筋肉や腱の過度な使用です。テニスやゴルフなどのスポーツでは、特にバックハンドの動作でこれらの筋肉を多く使います。また、パソコンのキーボード操作や重い荷物を持つ作業など、日常生活でも繰り返し手首を使う動作が原因となることがあります。
テニス肘の予防法
テニス肘を予防するためには、以下の方法が効果的です。
- ストレッチ：手首や指のストレッチをこまめに行い、筋肉の柔軟性を高めます。
- 筋力トレーニング：手首や前腕の筋力を強化することで、負担を軽減します。
- サポーターの使用：肘や手首にかかる衝撃を吸収するサポーターやテーピングを使用します。
- 作業環境の改善：作業時の姿勢や道具の使い方を見直し、負担を減らします。
テニス肘の治療法
テニス肘の治療は、症状の程度や原因によって異なります。一般的な治療法には以下があります。
- 保存療法：安静を保ち、非ステロイド性消炎鎮痛剤（NSAIDs）の使用や湿布を行います。
- 装具療法：テニス肘用のバンドやサポーターを装着し、患部の安静を保ちます。
- リハビリテーション：ストレッチや筋力トレーニングを行い、筋肉の柔軟性と強度を高めます。
- 注射療法：症状が強い場合、ステロイドの注射を行うことがあります。
- 手術療法：保存療法で効果が得られない場合、手術が検討されることがあります。
まとめ
テニス肘は、肘の外側に痛みを引き起こす疾患で、スポーツや日常生活での手首の使い過ぎが主な原因です。早期に適切な治療を行うことで、症状の改善が期待できます。予防には、ストレッチや筋力トレーニング、サポーターの使用などが効果的です。痛みを感じた場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。
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