漁船や作業船で使うディーゼルエンジンのバッテリー電圧が通常範囲を超えて高く表示されたとき、その原因や安全性の観点は非常に重要です。本記事では24Vシステムでの正常な電圧範囲と、異常に高い電圧が示す可能性のあるトラブルについて実例を交えて解説します。
24V船舶電気システムの基本と正常範囲
24V系のバッテリー電圧は基本的にエンジン停止時で約24V前後、回転を上げて充電中は26V程度まで上昇するのが一般的です。これによりバッテリーが適切に充電されます。
船舶用24Vディーゼルエンジンのオルタネーターには電圧レギュレーターが組み込まれており、過充電を防ぐ役割があります。
なぜ30V以上になると異常なのか?
エンジン始動後、28.5V前後が通常の上限ですが、30Vを大きく超える電圧はオルタネーターやレギュレーターの過電圧状態を示すサインです。一般的には30V以上の出力はオーバーチャージとされ、機器やバッテリーへの負担が大きくなります。[参照]
このような過電圧は発電機側の制御機構が正常に働いていない可能性があり、バッテリーや電子機器にダメージを与える恐れがあります。
考えられる原因とポイント
① オルタネーターの電圧レギュレーター故障:オルタネーター内蔵レギュレーターが正常に電圧を制御できなくなると、異常高電圧を出力する場合があります。
② 配線・センサー異常:電圧センサーや配線接続不良により、誤った電圧が計測・表示されることがあります。
③ バッテリー個体の劣化:バッテリー自体の劣化により正確な電圧吸収・放電ができず、発電システムとのバランスが崩れるケースがあります。
高電圧が及ぼす影響
30V以上が続く状態は、バッテリーに過剰なガス発生や内部損傷をもたらし、長期的にはバッテリー寿命を短くします。また、電圧が高い状態は電気機器(魚探など)へのストレスとなり、最悪故障につながる可能性もあります。
実際に24V系で設定以上の高電圧が続いた場合、保護回路が働かない場合は機器側で損傷が発生することがあり、注意が必要です。
具体的な点検・対策ステップ
まずはオルタネーターのレギュレーター出力値を確認しましょう。正常であれば約26V前後に制御されるはずです。
次にバッテリー本体の電圧測定と負荷試験を実施し、セルや内部抵抗の状態を確認します。これによりバッテリー劣化が原因かどうかが判断できます。
また、電圧表示系の計器自体の故障も考えられるため、別の計測器で実測値を確認するのも有効です。
まとめ:安全に船舶電気系統を維持するために
漁船などの24Vディーゼルシステムで30V以上の電圧が出ている場合、それは通常範囲を超えた過電圧状態であり、オルタネーターやレギュレーター、バッテリー本体などの点検が必要です。[参照]
高電圧が続くとバッテリーや計器に悪影響を与える可能性があるため、できるだけ早く原因を特定して対処することが重要です。


コメント