シマノの6870アルテグラDi2は、現在でも高い完成度を誇る電動コンポですが、長年使用していると突然のトラブルが発生することがあります。
特に「ジャンクションAのLEDが赤のままで充電完了しない」「リアディレイラーは動くのにフロントディレイラーだけ反応しない」という症状は、Di2ユーザーの間でも比較的よく報告されるトラブルです。
この記事では、6870アルテグラDi2で発生しやすい充電異常やフロントディレイラー不動の原因、確認すべきポイント、修理前に試したい対処法を詳しく解説します。
まず確認したい「赤LEDが消えない」状態
Di2のジャンクションAは、通常であれば充電中は赤LEDが点灯し、充電完了後に緑へ変化します。
しかし、一晩充電しても赤のまま変わらない場合は、単純な充電不足ではなくシステム異常の可能性があります。
特に6870世代ではバッテリー劣化や配線トラブルが多くなり始める年式です。
以下のような症状が同時に起きている場合は注意が必要です。
- 充電が異常に長い
- LEDが赤から変わらない
- フロントディレイラーだけ反応しない
- 変速速度が遅い
- 時々システムが落ちる
フロントディレイラーだけ動かない時の代表的な原因
リアディレイラーは動いているため、システム全体が完全停止しているわけではありません。
この場合、原因はかなり絞られます。
| 原因候補 | 特徴 |
|---|---|
| E-tube配線抜け | FDのみ通信不能になる |
| FD本体故障 | モーター無反応 |
| バッテリー電圧低下 | FD優先停止が起きる場合あり |
| 配線断線 | 振動や経年で発生 |
| ジャンクション異常 | 通信エラーが発生 |
Di2はバッテリー残量が極端に低下すると、まずフロントディレイラーが停止する仕様があります。
そのため「リアだけ動く」は、バッテリー系トラブルの典型症状でもあります。
まず試したいセルフチェック
ショップへ持ち込む前に、自分で確認できるポイントもあります。
E-tubeケーブルの差し込み確認
フロントディレイラー周辺のE-tubeケーブルがわずかに浮いているだけでも通信不良になります。
特にBB付近やFD接続部は振動で緩むことがあります。
専用工具が理想ですが、慎重に押し込み確認するだけでも改善するケースがあります。
バッテリー状態確認
内装バッテリーSM-BTR2は年数が経つと劣化しやすい部品です。
6870世代は既に長期使用車両も多く、充電異常=バッテリー寿命というケースも少なくありません。
特に以下に当てはまる場合は要注意です。
- 数年以上バッテリー未交換
- 冬場に症状悪化
- 急激に残量が減る
- 充電時間が異常に長い
フロントディレイラー本体故障の可能性
6870のフロントディレイラーは、リアディレイラーに比べて内部モーター負荷が大きく、経年故障が発生することがあります。
特にチェーン詰まりや強い衝撃を受けた後に、内部基板やモーターが故障するケースがあります。
外見に破損がなくても、内部だけ故障している場合もあります。
「全く無音で動かない」場合はFD本体故障の可能性が高まります。
E-TUBE PROJECTで診断できる場合もある
PC版またはスマホ版のE-TUBE PROJECTを使うと、接続機器の認識状態を確認できます。
もしFDだけ認識されない場合は、配線かFD本体の問題がかなり濃厚になります。
また、ファームウェア異常やシステムエラーが検出されることもあります。
最近はショップでもまずE-TUBE診断を行うケースが一般的です。
古い6870世代で増えている経年劣化
6870アルテグラDi2は非常に優秀なコンポですが、発売からかなり年数が経っています。
そのため近年は以下の経年トラブルが増えています。
- バッテリー容量低下
- E-tubeケーブル劣化
- ジャンクション接触不良
- FD内部モーター故障
- 防水シール劣化
特に雨天走行が多い車体は、内部腐食も起こりやすくなります。
ショップ持ち込み時に伝えるべきポイント
Di2は症状を詳しく伝えることで診断が早くなります。
以下をメモして持ち込むとスムーズです。
- LEDが赤のまま
- 充電時間
- リアは動く
- FDのみ反応なし
- 症状が出たタイミング
- 雨天走行歴
ショップによってはE-TUBE診断のみでも対応してくれる場合があります。
まとめ
6870アルテグラDi2で「充電が終わらない」「フロントディレイラーだけ動かない」という症状が同時に出る場合、バッテリー劣化・E-tube配線不良・FD故障が主な原因として考えられます。
特にリアだけ動いてFDが沈黙している場合は、Di2特有の低電圧保護やFD側トラブルの可能性が高めです。
まずはケーブル接続確認とバッテリー状態確認を行い、それでも改善しない場合はE-TUBE PROJECTやショップ診断を受けるのがおすすめです。
6870世代はまだ十分現役ですが、年式的に消耗部品トラブルが増える時期でもあるため、早めの点検が安心につながります。

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