柔道やレスリングなどの格闘技経験者を見ると、耳が厚く変形している人を見かけることがあります。特に警察官や要人警護を担当するSPには柔道経験者が多いため、この特徴に気づく人も少なくありません。
この耳の変形は一般的に『餃子耳』や『カリフラワーイヤー』と呼ばれ、柔道などの組み技系競技で起こりやすいものです。この記事では、なぜ柔道をすると耳がつぶれるのか、その仕組みや予防方法について詳しく解説します。
柔道経験者に多い耳の変形とは
柔道家などの耳が厚く、折れ曲がったように見える状態は、耳介血腫(じかいけっしゅ)という外傷がきっかけで起こることが多くあります。
耳は軟骨と皮膚でできていますが、強い摩擦や圧迫を繰り返し受けると、皮膚と軟骨の間に血液や体液がたまることがあります。その状態を放置すると、血液が固まり、軟骨が変形して独特の形になります。
一度変形すると自然に元の形へ戻ることは難しく、格闘技経験者の特徴として知られるようになりました。
なぜ柔道で耳がつぶれやすいのか
柔道では相手の道着をつかみ、組み合った状態で投げ技や寝技を行います。その際、耳が相手の肩や胸、畳などに強く押し付けられる場面があります。
例えば、投げ技の攻防で畳に倒れた時や、寝技で相手に押さえ込まれた時には、耳が体重によって圧迫されます。また、組み手争いでは耳が道着にこすれることもあります。
このような小さなダメージが何度も繰り返されることで、耳の内部に炎症や出血が起こり、徐々に変形していきます。
警察官やSPに柔道経験者が多い理由
警察では柔道が重要な武道訓練の一つとして採用されています。警察学校では柔道や剣道の訓練が行われ、犯人制圧や現場対応に必要な技術を身につけます。
特にSP(警護官)は、要人を守るために高い身体能力や危機対応能力が求められます。そのため、柔道やレスリングなど組み技系の経験を持つ人が多く、結果として耳の特徴が見られることがあります。
ただし、SPだから必ず柔道で耳がつぶれているわけではありません。柔道経験の長さや練習量、耳へのダメージの受けやすさによって個人差があります。
柔道をしている人が必ず餃子耳になるわけではない
柔道経験者の中でも、耳が変形している人とそうでない人がいます。大きな違いは、耳へのダメージを受けた時に適切な処置をしているかどうかです。
練習中に耳が腫れた場合、早期に医療処置を行えば変形を防げる可能性があります。また、耳を守るためのヘッドギアを使用する選手もいます。
現在の競技環境では、昔に比べてケガへの対応意識が高まっているため、トップ選手でも耳がきれいな状態の人は珍しくありません。
餃子耳は強さの証なのか
昔から格闘技の世界では、つぶれた耳は激しい練習を積んできた証として見られることがあります。しかし、耳の形だけでその人の強さを判断することはできません。
例えば、長年柔道を続けていても耳のケアをしている選手もいます。一方で、短期間でも強い衝撃を受けて耳が変形する場合もあります。
本当の強さは耳の形ではなく、技術、体力、精神力、経験など総合的な能力によって決まります。
まとめ:柔道による耳の変形は繰り返される圧迫や摩擦が原因
柔道経験者に見られる耳のつぶれは、耳介血腫による変形が主な原因です。組み合いや投げ技、寝技によって耳に圧力や摩擦が加わることで起こります。
警察官やSPにこの特徴を持つ人がいるのは、柔道経験者が多いことが理由の一つです。しかし、すべての柔道家が同じような耳になるわけではありません。
耳の形は格闘技経験の一つの目印にはなりますが、それ以上に大切なのは日々の鍛錬によって身につけた技術や判断力です。


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