相撲では激しい張り手や突き押しの応酬が見られることがありますが、ビンタのような動きはルール上認められているのか、何度も繰り返して相手を怯ませる戦術は可能なのか気になる人も多いでしょう。この記事では、相撲における張り手の扱いや反則になるケース、実際の取組でどのように使われているのかを分かりやすく解説します。
相撲ではビンタに近い張り手は禁止されていない
相撲で一般的に「ビンタ」と呼ばれるような手のひらで相手の顔や首付近を叩く動きは、正式には「張り手」と呼ばれます。張り手は相撲の決まり手につながる有効な攻めの一つであり、基本的には禁止されていません。
力士同士が立ち合い直後に張り手を繰り出したり、突き押し相撲の流れで相手の顔や肩を狙うことは珍しくありません。張り手は相手の体勢を崩したり、前に出る勢いを止めたりする目的で使われます。
そのため、相手を怯ませる目的で張り手を使うこと自体は相撲の技術の範囲内です。ただし、どんな攻撃でも許されるわけではなく、相撲には明確な禁止事項があります。
張り手が反則になるケースとは
相撲では張り手そのものは禁止されていませんが、相手を故意に傷つけるような行為や危険な攻撃は禁止されています。
例えば、目を狙う、握りこぶしで殴る、髷を故意につかむ、喉を強く突くなどの行為は反則となります。張り手も通常の攻防ではなく、相手を負傷させる目的で過度に行われた場合は問題になる可能性があります。
また、相撲は相手を土俵の外に出す、または倒す競技であり、単純な打撃戦ではありません。そのため、張り手だけで相手を痛めつけ続けるような行為は相撲の精神や競技性から外れるものと考えられます。
張り手を連発して相手を崩す戦術は実際にある
張り手を何度も繰り出して相手の顔を上げさせたり、守勢に回らせたりする戦法は、実際の相撲でも見られます。相手が目を閉じたり、体勢を崩した瞬間に押し出しや突き落としにつなげることがあります。
例えば、突き押しを得意とする力士が立ち合いから張り手を混ぜ、相手の動きを止めてから一気に前へ出るケースがあります。これはパンチで倒すというより、相手のバランスを崩すための技術です。
ただし、張り手を何回当てても相手が倒れなければ勝利にはなりません。最終的には押し出す、寄り切る、投げるなど相撲の決着につなげる必要があります。
張り手を得意とした力士も存在する
相撲界には張り手を武器としてきた力士も多く存在します。立ち合いで強烈な張り手を見せ、相手のリズムを崩してから攻めるスタイルは、一つの個性として認められています。
一方で、張り手はリスクもあります。大きく腕を振ることで脇が開き、相手に懐へ入られる可能性があります。また、張り手に頼りすぎると組み合いになった時に不利になることもあります。
そのため、強い力士ほど張り手だけではなく、突き、押し、組み、足技など複数の技術と組み合わせて使っています。
相撲の張り手は格闘技の打撃とは違う
外から見ると張り手は格闘技のパンチに近く見えることがありますが、相撲における張り手の目的は相手を殴り倒すことではありません。
相撲では一瞬の体勢の変化が勝敗を分けます。張り手によって相手の視線や姿勢を乱し、その隙に押し込むという流れが基本です。
例えば、張り手で相手の上体を起こすことで、次の押しや寄りを成功させやすくするなど、張り手はあくまで勝つための組み立ての一部として使われています。
まとめ
相撲ではビンタに見える張り手は基本的に禁止されておらず、正式な攻撃技術の一つとして認められています。相手を怯ませたり体勢を崩したりする目的で使うことも可能です。
ただし、目を狙う、拳で殴る、故意に危険な攻撃をするなどの行為は反則になります。張り手を連続して使う戦術も存在しますが、最終的には押し出しや投げなど相撲の技につなげることが重要です。
つまり、張り手は相撲の中で認められた技であり、使い方によっては有効な戦術ですが、単なる暴力的な攻撃とは区別されています。

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