電動アシスト自転車は内装3段と外装7・8段で何が違う?24km/h巡航と20・24・27インチの違いを解説

自転車、サイクリング

電動アシスト自転車を街中の買い物だけでなく、片道数十kmのサイクリングにも使いたい場合、気になるのが内装3段と外装7段・8段の走行性能の違いです。特に時速20~24km前後で走る時間が長くなると、変速段数によってペダルの回しやすさが変わるのではないかと考える人も多いでしょう。

また、20インチ、24インチ、27インチなどホイール径の違いも走行感に影響します。ただし、変速段数が多ければ必ず高速巡航が楽になる、タイヤが大きければ必ず一漕ぎで長く進む、という単純な関係ではありません。重要なのはギア比、タイヤ外周、車体設計、モーターのアシスト特性を分けて考えることです。

内装3段と外装7段・8段の最大の違いは「選べるギア比の細かさ」

内装3段と外装7段・8段では、単純に変速できる段数が異なります。内装3段は軽い・中間・重いという比較的大きな刻みで変速するのに対し、外装7段や8段ではその間を細かく選択できます。

この違いが特に分かりやすいのが巡航時です。例えば内装3段で2速では軽すぎるものの3速では少し重い、という場面では、その中間を選択できません。7段や8段なら自分の脚力や向かい風などに合わせ、より快適な回転数になるギアを探しやすくなります。

一方、内装変速には停車中でも変速しやすいという大きな利点があります。信号待ちで重いギアのまま停止してしまっても、発進前に軽いギアへ変更できます。信号や一時停止が多い市街地では非常に便利です。また、変速機構がハブ内部に収められているため、日常用途との相性も良好です。

項目 内装3段 外装7・8段
変速の細かさ 大まか 細かい
停車中の変速 しやすい 基本的に走行しながら行う
巡航時のギア選択 選択肢が少ない 好みの回転数に合わせやすい
日常の買い物 相性が良い 十分使える
長距離走行 可能だがギア選択は少ない 比較的適している

外装7段なら24km/hでペダルをゆっくり回せるとは限らない

ここで注意したいのが、7段だから3段より最高ギアが必ず重いわけではないことです。ペダル1回転でどれだけ進むかを決めるのは「段数」ではなく、前後の歯車の組み合わせによるギア比とタイヤ外周です。

例えば、ある内装3段車の3速と、ある外装7段車の7速を比較した場合、後者のほうが重いギアになっているとは限りません。実際の最高ギア比は車種ごとの仕様を確認する必要があります。そのため「外装7段なら時速24kmで低いケイデンスを維持できる」と車種を確認せずに断定することはできません。

長距離を走るなら、最高段だけでなく実際に時速20~24km程度を出したときのペダル回転数を試乗で確認すると選びやすくなります。トップギアでペダルが空回りするように感じる車種より、まだ適度な抵抗を感じながら回せる車種のほうが高速域では快適でしょう。

電動アシストは24km/h付近になると普通の自転車に近づく

日本の一般的な電動アシスト自転車では、速度が上がるにつれてアシスト力が弱くなり、時速24km以上ではアシストが行われない仕組みになっています。したがって、時速24km前後を長時間維持したい場合は、モーター性能だけでなく自転車そのものの走行性能が重要になります。

つまり、低速域ではモーターのおかげで車重の大きさを感じにくくても、アシストが弱くなる高速域では車体重量、タイヤの転がり抵抗、乗車姿勢、ギア比などの影響が大きくなります。

買い物中心なら内装3段のシティタイプでも十分便利ですが、数十kmのサイクリングを頻繁にするのであれば、外装多段変速を備えたスポーティーな電動アシスト自転車も比較候補になります。

20インチと27インチでは一漕ぎの距離が必ず違うわけではない

一般的な自転車だけを見ると、同じギア比なら大径ホイールほどペダル1回転あたりの走行距離が長くなります。しかし、自転車メーカーはホイール径に合わせて前後の歯数を変更できます。そのため、20インチ車だから必ず27インチ車より一漕ぎの距離が短いとは限りません。

例えば小径車でも前側のチェーンリングを大きくしたり、後ろ側のスプロケットを小さくしたりすれば、一漕ぎで進む距離を大きくできます。反対に27インチでも軽いギア設定なら、一漕ぎの距離は短くなります。

したがって比較する場合は「20インチか27インチか」だけでなく、メーカーが公表しているギア構成や実際の試乗時のペダル回転数まで確認することが重要です。

20・24・27インチで変わる走行感

ホイール径はギア比以外にも乗り味へ影響します。一般に大径ホイールは路面の小さな段差を越えやすく、直進時にも落ち着いた感覚を得やすいため、長距離走行との相性が良い傾向があります。

一方、20インチなどの小径車は車体をコンパクトに設計しやすく、発進・停止の多い市街地で扱いやすいというメリットがあります。電動アシストなら発進時をモーターが補助するため、小径車ならではの設計と組み合わせたモデルも数多く存在します。

ただしタイヤの消耗については、単純にインチ数だけで決まるわけではありません。タイヤの材質、空気圧、車重、荷物、路面、ブレーキングなどにも左右されます。

特徴 20インチ 24インチ 27インチ前後
取り回し 良好 良好 車体による
段差の越えやすさ 大径より不利な傾向 中間的 有利な傾向
直進時の安定感 設計による バランス型 得やすい傾向
長距離用途 車種次第 車種次第 比較的選びやすい
一漕ぎの距離 ホイール径だけでは決まらず、ギア比との組み合わせで決まる

80kmクラスのサイクリングなら変速段数以外も重要

往復80km程度になると、変速機だけを見て車種を選ぶのはおすすめできません。電動アシスト自転車ではバッテリー容量と走行可能距離が非常に重要です。実際の航続距離はアシストモード、体重、荷物、風、坂道、気温、発進回数などで変化します。

さらに長時間乗るなら、サドル、ハンドル位置、フレームサイズ、タイヤ幅などによる疲労の差も無視できません。短時間の試乗では快適でも、数時間走ると手・腰・お尻に負担が集中する場合があります。

また、電動アシスト車は一般的なクロスバイクより重量が大きいモデルが多いため、バッテリー切れの状態で長距離を走ると負担が増します。長距離用途では航続距離に余裕を持たせることが重要です。

街乗り中心と長距離中心ではおすすめの方向性が変わる

買い物や数km程度の移動が中心であれば、内装3段の電動アシスト自転車は合理的です。停止中に変速でき、操作もシンプルなので、毎日の移動手段として扱いやすいからです。

一方、20~24km/h程度で長い距離を走りたいのであれば、外装7段・8段などの多段変速車は魅力的です。ただしメリットは単純に「速くなる」ことではなく、風や勾配、疲労に応じて快適なペダル回転数を細かく選べることにあります。

購入前には平坦路で実際に20km/h以上まで速度を上げ、トップ付近のギアを試してみるとよいでしょう。現在クロスバイクに乗っている人なら、その自転車の巡航感覚と比較すると違いが分かりやすくなります。

歩道を走る場合は自転車の交通ルールにも注意

電動アシスト自転車も道路交通法上は原則として自転車です。自転車は車道通行が原則、歩道は例外であり、普通自転車が歩道を通行できる条件があります。歩道を通行できる場合でも歩行者優先で、車道寄りを徐行し、歩行者の通行を妨げる場合には一時停止が必要です。

そのため、時速20kmを超えるような巡航性能を重視する場合でも、歩道をその速度で走ることを前提に車種を選ぶべきではありません。長距離サイクリングでは、自転車通行環境の整った道路やサイクリングロードを組み合わせてルートを考えることも大切です。

まとめ:内装3段か外装7・8段かは用途とギア比で判断する

電動アシスト自転車の内装3段と外装7段・8段では、外装多段変速のほうが速度や脚力に合わせて細かくギアを選べます。そのため、街乗りだけでなく長距離サイクリングまで楽しみたい人には、多段変速車が使いやすいケースが多くなります。

ただし、7段だから3段より高速向きとは限りません。トップギアの重さは実際のギア比によって決まります。また20インチと27インチについても、一漕ぎの距離はホイール径だけではなくギア比を含む車体全体の設計によって決まります。

買い物中心なら内装3段の扱いやすさ、長距離中心なら変速レンジ、車体重量、乗車姿勢、バッテリー容量などを総合的に比較するのがポイントです。特に時速20~24km付近の走りを重視する場合は、カタログの変速段数だけで決めず、実際に試乗してトップ付近のギアで無理のないペダル回転数になるか確認すると失敗を減らせます。

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