UFC 331では、フライ級王者ジョシュア・ヴァンと元王者アレシャンドレ・パントージャによるタイトルマッチが組まれています。大会は2026年9月19日に米国ロサンゼルスのCrypto.com Arenaで開催され、日本時間では9月20日。両者はUFC 323に続く再戦となります。[参照:UFC公式]
ただし、この再戦を予想するときには注意すべき点があります。初戦はヴァンが開始26秒でTKO勝利していますが、パントージャが転倒した際に肘を負傷して終了した試合であり、両者の実力関係を十分に確認できる内容ではありませんでした。そのため第2戦は、初戦の結果だけではなく、ヴァンの打撃と運動量、パントージャの組み・グラウンド能力、5ラウンドでの試合運びを比較することが重要になります。
UFC 331ヴァンvsパントージャ2の基本情報
UFC 331のメインイベントは、王者ジョシュア・ヴァン対ランキング1位アレシャンドレ・パントージャのフライ級タイトルマッチです。ヴァンは2025年12月のUFC 323でパントージャを破って王座を獲得し、その後2026年5月のUFC 328では平良達郎を5ラウンドTKOで下して初防衛に成功しています。[参照:UFC公式]
一方のパントージャは、王座陥落前にブランドン・ロイバル、スティーブ・エルセグ、朝倉海、カイ・カラ・フランスを相手に4度の防衛に成功していました。UFCフライ級でも特に実績豊富な選手であり、ヴァンにとって今回の再戦は改めて元王者の総合力を乗り越えられるかを問われる試合になります。
最大のポイントは、初戦がわずか26秒で終わっているため、ヴァン対パントージャというマッチアップそのものについて十分なサンプルがないことです。第2戦は実質的に両者が本格的に戦う最初の機会になる可能性があります。
ヴァンが勝つ展開|打撃戦と運動量でパントージャを削れるか
ヴァンの勝利を予想する場合、中心になるのはスタンドでの打撃です。ヴァンは若さ、手数、前進圧力を生かしながら攻撃を継続できるタイプで、試合が進んでも相手にプレッシャーをかけ続けられる点が魅力です。
特に参考になるのが平良達郎戦です。ヴァンは5ラウンドまで戦ったうえでTKO勝利しており、タイトルマッチの長丁場でも攻撃力を維持できることを結果として示しました。若いストライカーだから序盤だけ危険という選手ではなく、後半まで勝負できる王者になっています。
パントージャがテイクダウンを狙う際には、どうしても距離を縮める必要があります。そこでヴァンがジャブやストレート、コンビネーションを当て、組み際でも簡単に倒されなければ、ラウンドを重ねるほどヴァン側に有利な打撃戦になる可能性があります。
ヴァン側の理想的な展開
理想はパントージャと必要以上にグラップリング勝負をせず、中間距離を維持して打撃を蓄積する形でしょう。テイクダウンを完全にゼロにする必要はなく、倒されても長時間コントロールされずに立ち上がれれば、再び自分の得意な展開に戻せます。
序盤からKOを狙って大振りするより、ボディーを含めて攻撃を散らしながらパントージャのスタミナを削る方が、5ラウンドでは合理的です。3ラウンド以降にパントージャのテイクダウン精度が落ちれば、ヴァンが手数で一気に差を広げる展開も考えられます。
パントージャが勝つ展開|最大の武器はやはりグラウンド
パントージャを過小評価できない最大の理由は、グラップリング能力と長年のトップレベルでの経験です。UFC公式プロフィールではプロ戦績30勝6敗で、12のサブミッション勝利を記録しています。また、UFCフライ級史上最多勝利、最多フィニッシュ、最多サブミッションなどの記録を持つ実績豊富な選手です。[参照:UFC公式]
ヴァンと真正面から長時間打ち合うより、ケージ際へ押し込み、テイクダウンからトップポジションやバックを奪う展開に持ち込む方がパントージャには向いているでしょう。特にバックを取った後のリアネイキッドチョークは警戒すべき武器です。
例えばヴァンがパンチを連打する瞬間にレベルチェンジし、腰へのタックルからケージ際の攻防へ移行できれば、ヴァンの打撃の回転を止められます。そこで単に倒すだけではなく、トップキープやバックコントロールにつなげられるかが重要です。
パントージャは序盤が重要になりそう
パントージャは2026年時点で36歳、ヴァンは24歳です。もちろん年齢だけで勝敗は決まりませんが、5ラウンドの激しい試合になれば、若いヴァンの運動量が大きな武器になる可能性があります。
そのためパントージャとしては、体力が十分にある序盤から組みのプレッシャーをかけ、ヴァンに自由な打撃戦をさせないことが重要でしょう。1、2ラウンドでグラウンドの脅威を強く意識させられれば、ヴァンの打撃そのものも慎重になり、パントージャが試合をコントロールしやすくなります。
初戦のTKOをそのまま実力差と考えにくい理由
UFC 323での公式結果はヴァンの1ラウンド26秒TKO勝利です。しかし試合内容を確認すると、パントージャがハイキックを放った後、ヴァンが脚を部分的にキャッチし、パントージャが転倒した際に腕をついて負傷。そこで試合が終了しています。[参照:UFC公式]
つまり、ヴァンがパンチで圧倒してKOした試合でも、パントージャが組みで支配した試合でもありません。26秒では両者の打撃、レスリング、グラウンド、スタミナを比較する材料として不十分です。
この事情があるからこそ再戦は興味深くなります。初戦の勝者はヴァンですが、第2戦を予想するうえでは「ヴァンが一度勝っているから今回も有利」と単純化しない方がよいでしょう。
勝敗予想はヴァンやや有利、ただしパントージャの一本勝ちも十分ある
総合的に見ると、現時点ではヴァンをわずかに有利と予想します。理由は、若さだけではなく、平良戦で5ラウンドを戦い抜いてTKO勝利した実績、スタンドでの攻撃力、継続的なプレッシャーです。王者になった後にも強敵を倒しているため、初戦のアクシデントだけで現在の評価を得た選手ではありません。
予想する展開は、序盤にパントージャが積極的に組み、ヴァンがそれを防ぎながら徐々に打撃の時間を増やしていく形です。パントージャが序盤にバックを奪えば一気に一本まで進む可能性がありますが、それを凌いだ場合にはヴァンの手数とスタミナが効いてくると見ます。
勝敗予想を一つに絞るなら、ヴァンの判定勝ち、または4~5ラウンドのTKO勝ちを本線とします。ただし、パントージャがテイクダウンからバックを奪ってリアネイキッドチョークにつなげる展開は明確な対抗シナリオです。両者の勝ち筋がかなり異なるため、どちらが自分の得意分野に試合を固定できるかがポイントになります。
試合を見るときに注目したい3つのポイント
まず注目したいのは、パントージャが最初のテイクダウンを成功させられるかです。倒した後にヴァンを数分間コントロールできるなら、パントージャ有利の試合になっていく可能性があります。反対にヴァンが簡単に立ち上がれるなら、パントージャには厳しい展開です。
次にヴァンのボリュームです。パントージャが組みに入るたびにパンチを受け、テイクダウンにも失敗するようなら、そのダメージは後半に蓄積します。ヴァンがケージ中央を維持できているかも重要な観戦ポイントです。
そして3つ目が3ラウンド終了時点での両者のスタミナです。タイトルマッチは5ラウンドのため、前半と後半で試合の勢力図が変わることがあります。パントージャが前半を組みで取るのか、ヴァンが後半の打撃で逆転するのかという時間軸で見ると、より面白いカードです。
まとめ|ヴァンvsパントージャ2は初戦以上に実力が見える再戦になる
UFC 331のヴァン対パントージャ2は、王者ヴァンの打撃・運動量と、元王者パントージャのグラップリング・経験がぶつかるフライ級タイトルマッチです。初戦はパントージャの負傷によって26秒で終了したため、第2戦こそ両者の相性が本格的に明らかになる試合といえます。
予想としてはヴァンの判定または後半TKOをやや有力と見ますが、パントージャにはテイクダウンからバックを奪い一本を取る明確な勝ち筋があります。特に序盤の組みの攻防をヴァンがクリアできるかどうかで、予想は大きく変わるでしょう。
UFC 331は日本時間2026年9月20日に開催予定です。直前のコンディション、計量結果、試合までの負傷情報などによって評価が変化する可能性もあるため、最終的な勝敗予想では大会直前の公式情報も確認しておきたいところです。

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