テニスを長年続けている人の中には、サーブやスマッシュの際だけ肩に痛みを感じるようになるケースがあります。普段の生活では問題なく肩が動くにもかかわらず、力を入れて腕を振り上げた瞬間に痛みが出る場合、単なる筋肉疲労ではなく肩関節周辺の組織に負担が蓄積している可能性があります。本記事では、テニスプレーヤーに多い肩の痛みの原因や考えられる症状、セルフケアのポイントについて解説します。
テニスのオーバーヘッド動作で肩が痛くなる主な原因
サーブやスマッシュは、肩を大きく外旋させた状態から一気に加速させる動作です。この動きは肩関節に非常に大きな負荷をかけます。
特にテニス歴が長いプレーヤーでは、長年の反復動作によって肩の腱や筋肉、関節周辺組織に微細なダメージが蓄積していることがあります。
日常生活では痛くなくても、強く打つ瞬間だけ痛みが出る場合はスポーツ特有の肩障害が隠れていることがあります。
考えられる代表的な肩の症状
テニスプレーヤーに多い肩のトラブルにはいくつかの代表例があります。
| 症状名 | 特徴 |
|---|---|
| インピンジメント症候群 | 腕を上げる際に腱が肩の骨に挟まれて痛む |
| 腱板炎・腱板損傷 | 肩を支える筋肉や腱の炎症・損傷 |
| 上腕二頭筋長頭腱炎 | 肩の前側に痛みが出やすい |
| 関節唇損傷(SLAP損傷) | サーブや投球動作で発症しやすい |
特に「肩を上げるだけでは痛くないが、強く振ると痛い」という場合は、インピンジメント症候群や初期の腱板障害が疑われることがあります。
35歳以降に肩のトラブルが増える理由
肩の筋肉や腱は年齢とともに柔軟性や回復力が低下します。
20代では問題なくこなせていた運動量でも、30代半ば以降になると疲労の蓄積が残りやすくなります。
また仕事によるデスクワークやスマートフォン操作の増加によって肩甲骨周辺の動きが悪くなり、サーブ動作時に肩へ余計な負担がかかるケースもあります。
テニス歴が長い人ほど技術は向上していても、身体機能とのバランスが崩れることで痛みが出ることがあります。
ストレッチだけでは改善しないこともある
肩の違和感があるとストレッチを行う人は多いですが、原因によってはストレッチだけで改善しない場合があります。
特に肩甲骨周囲の筋力低下やインナーマッスルの機能低下が関係している場合は、筋力トレーニングやフォーム改善も必要になります。
- 肩甲骨周囲の可動域改善
- ローテーターカフ(腱板)トレーニング
- 体幹強化
- サーブフォームの見直し
これらを組み合わせることで肩への負担軽減が期待できます。
医療機関を受診した方がよい症状
痛みが1年以上続いている場合や、徐々に悪化している場合は整形外科やスポーツ整形の受診を検討した方がよいでしょう。
特に次のような症状がある場合は画像検査が必要になることがあります。
- 夜間痛がある
- サーブ後に強い痛みが残る
- 肩の力が入りにくい
- クリック音や引っ掛かり感がある
- 可動域が徐々に狭くなっている
腱板損傷や関節唇損傷などは早期発見によって競技復帰がスムーズになるケースもあります。
まとめ
テニスのサーブやスマッシュ時だけ肩が痛む場合、単なる筋肉疲労ではなくインピンジメント症候群や腱板障害などのスポーツ障害が関係している可能性があります。
35歳以降は肩の組織の回復力が低下しやすく、長年のプレーによる負担も蓄積します。ストレッチだけで改善しない場合はフォームの見直しや筋力強化を行い、症状が長引く場合はスポーツ整形外科で専門的な診察を受けることが大切です。


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