BMI17未満で体重が減り続けるときの増量方法|胃腸が弱い人の食事・筋トレ・プロテインの考え方

トレーニング

食事量を増やそうとしているのに体重が減り続け、BMIが17未満になっている場合は、単純に「もっと食べればよい」と考えるだけでは十分ではありません。厚生労働省の基準ではBMI18.5未満は低体重に分類され、18~49歳で目標とされるBMIの範囲は18.5~24.9です。[参照:厚生労働省 e-ヘルスネット]

特に、もともと一度に多く食べられず、食事回数を増やして半年ほど続けても体重がほとんど増えないうえ、現在も減少傾向にある場合は、増量方法を工夫する前に、一度医療機関で「なぜ体重が増えない・減っているのか」を確認することが重要です。消化吸収の問題や甲状腺、糖代謝など、食事量以外の要因が隠れているケースもあります。

プロテインは状況によって役立つ食品ですが、飲むだけで体重が増えるものではありません。増量には総摂取エネルギーが消費エネルギーを上回る必要があり、胃腸が弱い人ではプロテインの種類や量によってお腹の不調が出る場合もあります。この記事では、体重が増えにくい若い人が最初に確認したいことから、少量でもエネルギーを増やす食事、筋トレ、プロテインの使い方まで整理します。

BMI17未満で体重が減っているなら、まず受診を優先したい

BMI17未満は、一般的な成人の基準では明確な低体重に該当します。厚生労働省ではBMI18.5未満を低体重と分類しています。またNHSでもBMI18.5未満は低栄養のリスクがある状態として扱われています。[参照:NHS]

さらに重要なのが、「もともと細身」というだけでなく、現在も体重が減り続けていることです。Mayo Clinicでは、意図せず6~12カ月で体重の5%以上が減少した場合を医療相談の一つの目安としています。[参照:Mayo Clinic]

例えば50kgだった人が意図せず47.5kg未満になれば5%以上の減少です。ただしBMI17未満まで低下している場合は、5%に達しているかどうかだけで受診を判断する必要はありません。「食べようとしているのに増えない」「むしろ減っている」という経過そのものを医師へ伝える価値があります。

受診するなら何科がよい?

最初は内科で相談して構いません。腹痛、下痢、便通異常、胃もたれ、すぐ満腹になるなど消化器症状が目立つ場合は、消化器内科も適しています。

受診時には、現在の身長・体重だけでなく、半年前や1年前の体重、1日の食事回数、大まかな食事内容、便の状態、腹痛の有無、運動量などを伝えると状況を整理しやすくなります。可能なら1~2週間程度、食事と体重を記録して持参するのも有用です。

意図しない体重減少には、消化器疾患のほか、甲状腺機能亢進症、糖尿病、栄養の吸収障害、心理的要因などさまざまな原因があります。Mayo Clinicも複数の原因を挙げており、自己判断だけで特定することはできません。[参照:Mayo Clinic]

「4食にしたのに増えない」なら回数より総摂取量を確認する

体重を増やすには、食事回数そのものよりも、1日全体で摂取するエネルギー量が重要です。4食へ増やしても、1回分の量が以前より減っていて、1日トータルではほとんど増えていないということは珍しくありません。

例えば従来3食で1日1800kcalだった人が、4食にしても450kcalずつなら合計1800kcalのままです。食事回数が増えていてもエネルギー収支は変わらないため、体重増加につながりません。

NHSは健康的に体重を増やしたい成人について、目安として現在より1日300~500kcal程度を追加し、徐々に増量する方法を紹介しています。[参照:NHS] ただしBMI17未満で体重減少が続く人の場合は、まず原因確認を行い、そのうえで医師や管理栄養士と増量量を調整するのが安全です。

胃が小さく感じる人は「量を増やす」より「密度を上げる」

一度に大量のご飯を食べられない人が、毎食無理に大盛りへすると、胃もたれや食欲低下につながることがあります。その場合は、食事の体積をそれほど増やさずエネルギー密度を高める方法が向いています。

例えば普段のおにぎりに卵やツナを加える、ヨーグルトへナッツやきな粉を足す、パンへピーナッツバターやチーズを加える、料理へ少量のオリーブ油を加える、といった方法があります。Cleveland Clinicも低体重の人向けに、ナッツ、ナッツバター、乳製品、アボカドなど栄養密度の高い食品を挙げています。[参照:Cleveland Clinic]

具体例として、間食を「お茶だけ」から「バナナ+ヨーグルト+ナッツ」に変えれば、胃へ大量の食事を詰め込まずにエネルギーとたんぱく質を追加できます。

固形物がつらければ液体からエネルギーを補う方法もある

胃腸が弱く、一度に固形物を食べるとすぐ満腹になる場合、飲み物の形でエネルギーを追加できることがあります。牛乳や豆乳、ヨーグルトを使った飲料などは選択肢になります。

例えば牛乳や豆乳にバナナを加えたスムージーを間食にすると、通常の食事量を大きく増やさず、炭水化物・たんぱく質・エネルギーを摂取できます。

ただし乳糖不耐症などがあると牛乳で腹痛や下痢が起こることがあります。飲んだ後に症状が出る場合は無理をせず、乳糖を減らした製品や別の食品について医師・管理栄養士へ相談するとよいでしょう。

プロテインは飲んでもよい?

プロテインパウダーは基本的には「たんぱく質を補いやすくした食品」です。食事だけではたんぱく質を十分に取れない場合には便利ですが、体重を増やす目的なら「プロテインを飲めば解決」と考えないことが大切です。

一般的なプロテイン1杯は、たんぱく質を補える一方で、商品によっては100~150kcal程度しかないことがあります。毎日飲んでも、それによって食事量が減れば総摂取エネルギーが増えず、体重も増えません。

増量目的なら、プロテインを水だけで飲むより、胃腸に問題がなければ牛乳・豆乳などへ混ぜたり、バナナなどの食品と組み合わせたりする方がエネルギーも補えます。ただし現在のようにBMIが低く体重減少が続いている場合には、プロテインを大量に追加する前に医療機関で相談することをおすすめします。

胃腸が弱い場合のプロテイン選びで注意したいこと

ホエイプロテインは牛乳由来です。そのため乳糖に弱い人では、商品によって腹部膨満感、腹痛、下痢などが起きる可能性があります。

ホエイにはWPCとWPIなどの種類があり、一般にWPIは乳糖が少ない傾向があります。また大豆由来のソイプロテインなど、乳製品以外の選択肢もあります。ただし特定の商品が自分に合うかどうかは個人差があります。

初めて試す場合は一度に大量に飲むのではなく、少量から始めて胃腸症状が出ないか確認する方が無難です。飲むたびに腹痛や下痢が起きるのであれば、その製品を無理に続ける必要はありません。

「増量したい=たんぱく質だけ増やす」ではない

筋肉を増やすにはたんぱく質が必要ですが、エネルギー不足の状態でたんぱく質だけ大量に摂取しても効率的な増量にはなりません。

ご飯、パン、麺、芋類などの炭水化物や、適量の脂質も大切です。特に脂質は1gあたりのエネルギー量が高いため、少食の人が食事量を大幅に増やさずエネルギーを補う方法として利用できます。

例えば「鶏むね肉とプロテインだけを追加する」より、「ご飯+卵+魚や肉+適量の油+乳製品など」のように、エネルギー源まで含めて食事全体を考える方が増量には向いています。

腕立て100回を毎回やれば体重は増える?

筋トレは筋肉量を増やすうえで役立ちますが、トレーニングそのものでもエネルギーを消費します。摂取エネルギーが不足している状態で運動量だけ増やせば、体重がさらに増えにくくなる可能性があります。

また腕立て伏せ100回を毎回こなす方法は、回数を増やす持久力トレーニングに偏りやすく、全身の筋量を効率よく増やす方法とは限りません。筋肉を増やすなら、胸だけでなく脚・背中など大きな筋群を含め、適切な負荷と休息を組み合わせることが重要です。

ただし現在BMI17未満で体重が減っているのであれば、「もっと激しく筋トレする」ことを最優先にする必要はありません。まず食事と健康状態を整え、運動量が現在の栄養状態に対して適切かも相談すると安心です。

毎日ではなく体重の週平均を見る

体重は水分量、食事、排便などによって1日の中でも数百gから1kg以上変化することがあります。そのため「昨日より100g増えた・減った」で増量の成否を判断するのは難しいです。

可能であれば朝起きてトイレを済ませた後など、毎日ほぼ同じ条件で測定し、7日間の平均値を比較すると傾向を把握しやすくなります。

例えば1週目の平均が49.2kg、2週目49.3kg、3週目49.4kgのようにゆっくり増えているなら方向性は合っています。反対に週平均が継続的に下がるなら、食事量・運動量だけでは説明できない原因も含めて確認する必要があります。

食事記録を1週間つけると原因が見えやすい

「かなり食べているつもり」でも、実際に記録すると朝食が非常に少なかったり、忙しい日に間食を飛ばしたりしていることがあります。

1週間だけでも、食べた時間、食品、大まかな量、食後のお腹の状態を記録してみるとよいでしょう。厚生労働省の健康情報でも、食事記録によって食生活の課題を可視化する方法が紹介されています。[参照:厚生労働省 e-ヘルスネット]

例えば「朝は食パン1枚だけ」「昼食後は胃が重くて夕方まで何も食べられない」と分かれば、単純に5食へ増やすより1食ごとの内容を変更する方がよい可能性があります。

増量時の食事例|無理に大盛りにしなくてよい

少食の人の場合は、次のように1回量を極端に増やさず、小さな追加を積み重ねる考え方があります。

時間 食事例 増量のポイント
朝 ご飯またはパン+卵+ヨーグルト 主食とたんぱく質を両方取る
午前の間食 バナナ+牛乳・豆乳 液体も利用して負担を抑える
昼 ご飯+肉・魚+副菜 普段の食事を基本にする
午後の間食 おにぎり、ナッツ、チーズなど 少量でエネルギーを追加
夜 主食+主菜+副菜 極端な高たんぱく食に偏らない
必要なら就寝前 ヨーグルトや飲み物など 胃に負担が出ない範囲で追加

これはあくまで一般例です。胃腸症状や持病がある場合には適切な内容が変わるため、自分に合わない食品を無理に取り入れる必要はありません。

増量のためにジャンクフードだけを増やすのはおすすめしない

カロリーだけを増やすなら、菓子、揚げ物、清涼飲料水などを大量に摂る方法もあります。しかし健康的な体重増加では、必要なビタミン、ミネラル、たんぱく質なども同時に確保することが重要です。

NHSも、体重を増やす際にチョコレート、ケーキ、砂糖入り飲料だけへ依存せず、バランスの取れた食事から健康的にエネルギーを追加することを推奨しています。[参照:NHS]

少量でエネルギーを追加したい場合でも、ナッツ、チーズ、卵、乳製品、豆類、魚など、栄養も含む食品を中心に考えるのがよいでしょう。

こんな症状がある場合は早めに医療機関へ

体重減少だけでも一度相談する価値がありますが、腹痛や胃腸症状が強い場合は特に注意します。Mayo Clinicでは、消化不良に意図しない体重減少や食欲低下が伴う場合などには医療機関への相談を勧めています。[参照:Mayo Clinic]

強い・持続する腹痛、繰り返す嘔吐、血を吐く、黒い便や血便、著しい脱力などがあれば、通常の増量相談より早く医療機関へ相談すべき状態です。

また、のどが異常に渇く、尿が極端に増えた、動悸や手の震えが強い、下痢が長く続くなど、体重減少以外の変化がある場合も必ず医師へ伝えてください。

管理栄養士へ相談する価値も高い

検査で重大な病気が見つからなかったとしても、「胃が弱くて量を食べられない」という問題自体は残ることがあります。その場合、管理栄養士による個別の食事設計が役立ちます。

必要なエネルギー量は身長、体重、活動量などによって異なります。バイトで身体をよく動かす人なら、本人が思っている以上に消費エネルギーが大きい可能性もあります。

Cleveland Clinicも低体重の人について、必要に応じて管理栄養士への相談や個別の食事計画を挙げています。[参照:Cleveland Clinic]

プロテインと増量用ドリンクは目的が少し違う

一般的なプロテインパウダーは「たんぱく質補給」が主目的です。一方、増量向けに炭水化物なども含んだ高エネルギータイプの商品もあります。

ただし、胃腸が弱いからといって高カロリーの粉末を一度に大量摂取すると、逆に腹部膨満感や下痢などが出る可能性があります。増量用サプリメントも「多ければ多いほどよい」わけではありません。

特に現在の体重減少の原因が分からない段階では、高価なサプリメントを大量購入するより、先に医療機関で原因を確認し、そのうえで必要なら補助食品を取り入れる順番の方が合理的です。

「筋肉で体重を増やす」には時間がかかる

体重を増やしたいとき、「脂肪をつけず筋肉だけで一気に5kg増やしたい」と考えることがあります。しかし筋肉量は短期間で何kgも簡単に増えるものではありません。

そのため健康的な増量では、体重を急激に増やすことより、栄養状態を改善しながら徐々に体重を戻す考え方が適しています。

特に低体重の状態では、見た目の筋肉量だけでなく、十分なエネルギーを取れているか、疲労感や体調が改善しているかまで含めて評価することが大切です。

半年続けてもほとんど増えないなら方法を変えるタイミング

半年間4食を続けているのに体重がほぼ変わらず、むしろ最近減っているなら、「自分には増量できない体質だから」と諦める必要はありません。

まず病的な原因がないかを確認し、そのうえで食事記録から実際のエネルギー摂取量を把握します。必要なら少量・高エネルギーの食品を追加し、筋トレ量も含めて調整していきます。

食事回数を増やす努力をさらに続けるだけではなく、「なぜ増えなかったのか」を一度評価する段階に来ていると考える方がよいでしょう。

まとめ|BMI17未満で減量が続くならプロテインより先に原因確認を

BMI17未満は成人では低体重に該当します。さらに食事回数を増やして半年ほど努力しても体重が増えず、現在も減少しているのであれば、最優先はプロテイン選びではなく、一度内科や消化器内科などで原因を確認することです。

意図しない体重減少には単純な摂取不足だけでなく、消化吸収の問題、甲状腺、糖代謝などさまざまな原因があります。原因がなければ、その時点で安心して具体的な増量へ取り組めます。

食事については、一度に大量に食べられないなら無理な大盛りにせず、少量を複数回に分け、ナッツ、卵、乳製品、油、主食などを利用して「少ない体積でエネルギー密度を上げる」方法が現実的です。一般的には現在より300~500kcal程度追加して徐々に増量する方法がありますが、低体重が強い場合は医師・管理栄養士と相談して調整すると安心です。

プロテインは食事だけでたんぱく質を確保しにくい場合には便利です。ただしプロテインだけで体重が増えるわけではなく、総摂取エネルギーが不足したままでは十分な増量につながりません。胃腸が弱い人は乳糖などでお腹の不調が出る場合もあるため、利用するなら少量から試すのが無難です。

また、体重が減っている時期に腕立て伏せ100回など運動量だけをさらに増やす必要はありません。健康状態と栄養状態を確認したうえで、十分な食事と休養を確保し、全身を適度に鍛える方が筋量増加には向いています。

半年間努力しても増えないことは、「努力不足」という意味ではありません。むしろ食事を増やしているのにBMI17未満まで下がっているという事実そのものが、医療機関へ相談する十分な理由です。原因を確認したうえで、自分の胃腸に合った食事と必要ならプロテインなどの補助食品を組み合わせていくのが、安全で現実的な増量への近道です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました