2026年FIFAワールドカップの決勝トーナメント1回戦で実現した日本代表対ブラジル代表は、日本にとって非常に厳しい組み合わせと事前に評価されていました。実際、日本の勝利を完全に否定する専門家ばかりではなかったものの、ブラジルを明確に本命視し、日本の勝率をかなり低く見積もっていた予想は複数存在します。
代表的なのが元日本代表の本田圭佑氏です。本田氏は試合直前、日本がブラジルに勝つ確率について「20%」という見方を示しました。またデータ分析会社Optaのスーパーコンピューターも、日本の90分以内での勝利確率を18.9%、ブラジルを57.3%と予測していました。[参照:日刊スポーツ][参照:Opta Analyst]
そして実際の試合は日本が先制したものの、ブラジルが後半に逆転して2-1で勝利しました。ただし「ブラジルには絶対勝てない」という予想が正しかったというより、事前分析で指摘されていたブラジルの選手層、個人能力、試合運びの強さが最後に結果へ表れた試合と見る方が適切でしょう。
- 本田圭佑氏は日本のブラジル戦勝率を「20%」と予想
- Optaもブラジルを明確な本命と予測していた
- 海外メディアにもブラジル勝利予想があった
- なぜブラジルが有利と考えられていたのか
- アンチェロッティ監督の存在が大きかった
- ブラジルはグループステージでも安定していた
- 過去の対戦成績もブラジル有利だった
- 日本にも十分勝ち筋はあると考えられていた
- 日本がブラジルを苦しめられる理由もあった
- 実際の試合は日本が先制した
- 結果だけ見ればブラジル有利予想は的中した
- 本田圭佑氏の20%という数字はかなり妥当だった?
- 「勝てない」と「勝つ確率が低い」は違う
- なぜ強豪相手でも20%程度の勝率が残るのか
- ブラジルにも弱点はあった
- ブラジルもその後ノルウェーに敗れている
- ブラジル戦の予想で重要だったポイント
- まとめ|「ブラジルには厳しい」と予想した人は実際にいた
本田圭佑氏は日本のブラジル戦勝率を「20%」と予想
日本対ブラジルの試合前にかなり厳しい予想をしていた著名人として分かりやすいのが、本田圭佑氏です。
本田氏は2026年6月30日、ブラジル戦直前の配信で日本が勝つ確率を「20%」と表現しています。これは「日本には絶対に無理」という意味ではありませんが、ブラジルがかなり優位で、日本が勝てればアップセットに近いという見方だったと解釈できます。[参照:日刊スポーツ]
本田氏が警戒していた理由の一つには、ブラジルという相手に対して期待値を上げすぎない方がよいという現実的な評価がありました。前年の親善試合で日本はブラジルに3-2で勝っていましたが、親善試合とワールドカップの一発勝負では条件が大きく異なります。
Optaもブラジルを明確な本命と予測していた
主観的な解説者の予想だけではなく、統計モデルでもブラジル優勢でした。
Optaのスーパーコンピューターは試合前に2万5000回のシミュレーションを行い、90分以内でブラジルが勝つ確率を57.3%、日本が勝つ確率を18.9%、延長戦へ進む確率を23.8%と算出しています。さらに次のラウンドへ進出する確率ではブラジル69.1%、日本30.9%という予測でした。[参照:Opta Analyst]
つまりデータ上でも、「日本が勝つ可能性はあるがブラジル有利」という位置付けでした。本田氏の20%という予想とOptaの18.9%がかなり近い数字だった点も興味深いところです。
海外メディアにもブラジル勝利予想があった
海外でもブラジルを本命にした予想は多く見られました。DraftKings Networkの試合展望では、日本の守備や攻撃力を評価しながらも最終的にはブラジル勝利を予想しています。
そこで挙げられていた大きな理由が、ブラジルのウイング陣の個人能力です。特にヴィニシウス・ジュニオールをはじめとする攻撃陣について、日本の守備にとって非常に難しい相手になると分析されていました。[参照:DraftKings Network]
一方で、日本にも得点する可能性があり、一方的な試合にはならないという見方も示されています。実際の2-1という結果は、このタイプの予想にかなり近いものになりました。
なぜブラジルが有利と考えられていたのか
ブラジル優勢の理由として最初に挙げられるのが、選手個々の能力です。ブラジル代表にはヴィニシウス・ジュニオールをはじめ、欧州トップクラブでプレーする選手が多数そろっていました。
さらに2026年大会のブラジルは、以前のように攻撃だけで押し切るチームではありませんでした。カルロ・アンチェロッティ監督の下で守備と試合管理を重視しながら、前線の個人能力を生かす形が形成されていました。
元日本代表の福田正博氏も試合前、アンチェロッティ監督について、守備を安定させたうえで前線のタレントを生かす現実的なサッカーをしているため、日本にとって簡単な相手ではないと分析しています。[参照:テレビ朝日]
アンチェロッティ監督の存在が大きかった
ブラジルの強さを考えるうえで重要だったのが、カルロ・アンチェロッティ監督の存在です。
ブラジル代表というと、華麗なドリブルや攻撃的なサッカーのイメージが強いですが、アンチェロッティ監督は欧州のトップクラブで数多くのタイトルを獲得してきた、非常に試合運びの巧みな監督です。
日本戦でも前半に佐野海舟のゴールで先制されながら、ハーフタイム後に修正して後半に逆転しました。FIFAも試合後、アンチェロッティ監督によるハーフタイムの対応をブラジル逆転の重要な要素として取り上げています。[参照:FIFA]
ブラジルはグループステージでも安定していた
試合前のブラジルは、グループCを首位で突破していました。
初戦のモロッコ戦では1-1と苦戦したものの、その後はハイチとスコットランドにそれぞれ3-0で勝利しています。日本戦前には7得点を連続して奪いながら失点していない状態で、チーム状態も上向いていました。[参照:Opta Analyst]
そのため、前年の親善試合で日本がブラジルを破っていたとしても、ワールドカップ本大会では同じ状況ではないと考えられていました。
過去の対戦成績もブラジル有利だった
歴史的な対戦成績もブラジル有利という予想を後押ししていました。
Optaの試合前データでは、日本はブラジルとの過去14試合で1勝2分11敗でした。直近の親善試合では日本が初勝利を挙げていましたが、長期的に見るとブラジルが圧倒的に勝ち越していました。[参照:Opta Analyst]
もちろん過去の成績が現在の勝敗を決めるわけではありません。しかし「日本がブラジルに勝つことは通常の結果ではない」という評価につながる材料ではありました。
日本にも十分勝ち筋はあると考えられていた
重要なのは、事前予想の多くが「日本は絶対に勝てない」と言っていたわけではないことです。
Optaでも日本の90分勝利確率は18.9%あり、次ラウンド進出確率なら30.9%でした。約3回に1回は日本が勝ち上がるという計算なので、可能性がほぼゼロという評価ではありません。
実際、試合でも日本が先制しました。佐野海舟のゴールで1-0とし、前半をリードして折り返しています。この時点では十分に日本の勝利が現実的になっていました。
日本がブラジルを苦しめられる理由もあった
日本が勝てる可能性を持っていた理由の一つが、組織的な守備と切り替えの速さです。
ブラジルが攻撃時に人数を前へかければ、その背後にはスペースができます。日本にはスピードを持つ選手が多く、守備から攻撃へ素早く切り替える形ではチャンスを作れると考えられていました。
さらに2025年10月の親善試合では日本がブラジルを3-2で破っていました。この経験によって、日本選手側にも「ブラジルだから勝てない」という心理的な壁が以前ほどなかった可能性があります。
実際の試合は日本が先制した
2026年6月29日、日本とブラジルはヒューストンで対戦しました。
試合では日本が前半に佐野海舟のゴールで先制し、1-0でハーフタイムを迎えます。日本の守備と速い攻撃がブラジルに対して実際に機能した時間帯でした。
しかし後半にブラジルがカゼミーロのゴールで同点とし、さらにガブリエウ・マルティネッリが終了間際に決勝点を決め、ブラジルが2-1で逆転勝利しています。[参照:FIFA]
結果だけ見ればブラジル有利予想は的中した
最終結果だけを見ると、本田圭佑氏やOptaなどの「ブラジル有利」という評価は的中しました。
特に興味深いのは、日本が一方的に負けたのではなく、一度リードしながら最後に逆転されたことです。これは「日本には勝つ可能性があるが、90分を通してブラジルを上回るのは難しい」という試合前の評価にも近い展開でした。
ブラジルは劣勢になっても試合を立て直せる選手層と監督の経験がありました。トーナメントでは、こうした修正能力が非常に重要になります。
本田圭佑氏の20%という数字はかなり妥当だった?
本田氏が示した日本勝利20%という数字は、Optaの18.9%と非常に近いものでした。
| 予想者・モデル | 日本の評価 | ブラジルの評価 |
|---|---|---|
| 本田圭佑 | 勝率20% | かなり優勢 |
| Optaスーパーコンピューター | 90分勝利18.9% | 90分勝利57.3% |
| Opta・勝ち上がり確率 | 30.9% | 69.1% |
| DraftKings Network | 善戦の可能性を評価 | 最終的にブラジル勝利予想 |
独立した予測が似た結論になっていたことを考えると、日本が大きなアンダードッグだったことは確かでしょう。
「勝てない」と「勝つ確率が低い」は違う
サッカーの勝敗予想では、この二つを分けて考えることが重要です。
「勝てない」という表現は勝率0%に近い意味に聞こえます。しかし実際の専門家や統計モデルは、日本にも一定の勝率を認めていました。
ブラジルが有利だったことと、日本が勝てる可能性がなかったことは同じではありません。日本が先制した実際の試合内容から見ても、この違いは明確です。
なぜ強豪相手でも20%程度の勝率が残るのか
サッカーは得点数が比較的少ない競技なので、実力差がそのまま毎回結果に表れるわけではありません。
例えば日本がセットプレーやカウンターで先制し、その後守備を固めれば、ブラジルの方が個人能力で上でも勝利できる可能性があります。
実際のブラジル戦で日本が先制したことは、このシナリオが十分現実的だったことを示しています。
ブラジルにも弱点はあった
ブラジルは優勝候補の一つではありましたが、圧倒的な優勝本命という評価ではありませんでした。
大会開幕前のOptaによる2万5000回のシミュレーションでは、ブラジルの大会優勝確率は6.7%にとどまり、5カ国がブラジルより高い確率を記録していました。[参照:Opta Analyst]
大会前には監督交代の多さやチーム構築期間の短さも懸念材料として挙げられており、「かつてのような絶対的ブラジル」とまでは評価されていませんでした。
ブラジルもその後ノルウェーに敗れている
日本を破ったブラジルも、最終的に大会を制したわけではありません。
ブラジルは次のラウンドでノルウェーと対戦し、2-1で敗れてベスト16で大会を去りました。FIFAによると、アンチェロッティ監督自身も試合後、終盤の交代策について自身の判断ミスを認めています。[参照:FIFA]
この結果からも、「日本よりブラジルが強い」という事前評価と「ブラジルが誰にも負けない」という評価は全く別であることが分かります。
ブラジル戦の予想で重要だったポイント
| 要素 | 評価 |
|---|---|
| 個人能力 | ブラジル優位 |
| 選手層 | ブラジル優位 |
| 監督の経験 | ブラジル優位 |
| 過去の直接対決 | ブラジル大幅優位 |
| 組織的な守備 | 日本にも強み |
| カウンター | 日本の勝ち筋 |
| 前年の直接対決 | 日本が3-2で勝利 |
| 総合予想 | ブラジル有利だが日本にも勝機あり |
このように一つの要素だけで「勝てる・勝てない」を決めるのではなく、複数の要素から確率として考えるのが現実的です。
まとめ|「ブラジルには厳しい」と予想した人は実際にいた
2026年ワールドカップの日本対ブラジル戦について、日本の勝利はかなり難しいと事前に予想していた人・分析モデルは実際にありました。
最も分かりやすい例が本田圭佑氏で、試合直前に日本の勝率を20%と評価しています。[参照:日刊スポーツ]
データ分析会社Optaのスーパーコンピューターもほぼ同じ評価で、日本の90分以内の勝利確率18.9%、ブラジル57.3%と算出。次ラウンド進出についてもブラジル69.1%、日本30.9%としていました。[参照:Opta Analyst]
理由としては、ヴィニシウス・ジュニオールらを擁する個人能力、欧州トップレベルの選手層、アンチェロッティ監督による堅実な試合運び、そして過去14試合で日本がブラジルに1勝しかしていなかった直接対決成績などが挙げられます。
実際、日本は前半に先制してブラジルを追い詰めましたが、後半に追いつかれ、終了間際の決勝点で2-1の逆転負けとなりました。[参照:FIFA]
したがって事前評価として最も妥当だった表現は「ブラジルには絶対勝てない」ではなく、「日本にも勝機はあるが、ブラジルが明確な本命で、日本が勝つにはかなり良い試合をする必要がある」だったといえるでしょう。本田氏の20%、Optaの18.9%という予想は、実際の試合内容を振り返っても興味深い数字になっています。


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