長距離ランナーの中には、「ゆっくり走っているはずなのに心拍数が高い」「リカバリージョグなのに160〜170まで上がってしまう」と悩む人がいます。特に成長期の中学生ランナーは、練習量や疲労、気温などによって心拍数が大きく変化することがあります。この記事では、ジョグ時の心拍数が高くなる原因や、適切な強度で走るためのポイントについて解説します。
ジョグなのに心拍数が高くなる主な原因
ランニング中の心拍数は、単純にペースだけで決まるものではありません。同じキロ5分のペースでも、体調や環境によって心拍数は大きく変化します。
特に中学生の長距離選手の場合、競技力が高いほど普段の練習強度も高くなり、疲労が抜けきらない状態でジョグを行うことがあります。その場合、身体は通常よりも負荷を感じ、心拍数が高くなることがあります。
例えば、前日にペース走やインターバルを行った場合、翌日のリカバリージョグでも脚や心肺に疲労が残っているため、普段より10回程度心拍数が高くなることも珍しくありません。
心拍数が高くても必ずしも悪い状態とは限らない
心拍数が160〜170台になると「高すぎるのでは」と感じるかもしれませんが、年齢や最大心拍数によって適切な範囲は変わります。
一般的に中学生年代では成人より最大心拍数が高めになることもあり、180前後まで上がること自体が異常とは限りません。ただし、リカバリー目的のジョグで毎回高い心拍数になる場合は、強度設定を見直す必要があります。
大切なのは数字だけを見るのではなく、「会話できる余裕があるか」「翌日の練習に疲労を残していないか」といった身体の感覚も合わせて判断することです。
ペースを落としても心拍数が下がらない理由
ペースを遅くしているのに心拍数が高い場合、いくつかの原因が考えられます。代表的なものとして、疲労、睡眠不足、暑さ、水分不足、精神的な緊張などがあります。
特に夏場は体温調節のために心拍数が上昇しやすくなります。同じ5分/kmのジョグでも、涼しい朝と暑い昼では心拍数が大きく変わることがあります。
また、時計型の心拍計を使用している場合は計測誤差もあります。手首式の心拍計は腕の振りや装着状態によって実際より高く表示されることがあります。
長距離選手におすすめのリカバリージョグの考え方
リカバリージョグの目的は、速く走ることではなく疲労回復を促すことです。そのため、普段の練習ペースや自己ベストから考えるよりも、身体の状態を優先することが大切です。
例えば1500mを4分20秒台、3000mを9分台で走れる選手でも、疲労がある日はキロ5分30秒や6分程度まで落としても問題ありません。速い選手ほど、楽に走る日を作ることで質の高いポイント練習につながります。
リカバリーの日に無理をして心拍数を上げてしまうと、疲労が抜けず、次のペース走やレースで力を発揮できなくなる可能性があります。
心拍数を安定させるためにできる対策
心拍数を下げたい場合は、まず練習前後の生活習慣を確認することが重要です。睡眠時間、食事、水分補給が不足していると、同じ練習でも身体への負担は大きくなります。
また、ジョグでは最初からペースを上げすぎないこともポイントです。走り始めの数キロはゆっくり入り、身体が温まってから自然にペースを上げることで心拍数の急上昇を防げます。
具体的には、最初の1〜2kmをキロ5分30秒程度で走り、その後体調を見ながら少しずつペースを上げる方法も効果的です。
心拍数を見る時に注意したいポイント
心拍数は練習管理に役立つ便利な指標ですが、数字だけに振り回される必要はありません。同じ心拍数でも、選手の疲労度や気象条件によって意味は変わります。
優秀な長距離選手ほど、自分の感覚とデータを組み合わせて練習強度を調整しています。「今日は心拍数が高いから休む」「今日は楽だから少し距離を伸ばす」といった判断ができることも競技力の一部です。
特に成長期の選手は身体が大きく変化する時期なので、記録だけでなく体調管理を意識することが長期的な成長につながります。
まとめ:ジョグで心拍数が高い時は原因を確認して調整する
リカバリージョグや普通のジョグで心拍数が160〜170台になる場合、必ずしも異常というわけではありません。疲労、気温、睡眠、水分不足、計測誤差などさまざまな要因が影響します。
ただし、毎回高い心拍数で走っている場合は、ジョグのペースをさらに落として身体を回復させることも大切です。
速い記録を持つ長距離選手ほど、強い練習だけでなく「楽に走る練習」を上手に取り入れることで、より高いパフォーマンスを発揮できるようになります。


コメント