2019-20シーズンのUEFAチャンピオンズリーグでバイエルン・ミュンヘンは圧倒的な強さを見せ、クラブ史上6度目の欧州制覇を達成しました。しかし、その前年には長年チームを支えたアリエン・ロッベンとフランク・リベリーが退団しており、世代交代の時期と見られていました。
では、なぜバイエルンは2人のスター選手を失った直後にCL優勝できたのでしょうか。また、もし19-20シーズンにロッベンとリベリーが残っていた場合、同じ結果になっていたのかを詳しく解説します。
ロッベンとリベリーがバイエルンにもたらしたもの
ロッベンとリベリーは、2000年代後半から2010年代のバイエルンを象徴する存在でした。両サイドから仕掛ける圧倒的な突破力によって、相手守備陣に常に脅威を与えていました。
特に2012-13シーズンのCL制覇では、決勝でロッベンが決勝ゴールを決めるなど、2人は大舞台で結果を残してきました。「ロベリー」と呼ばれたコンビは、バイエルンの攻撃スタイルそのものと言える存在でした。
ただし、18-19シーズン頃には両者とも年齢による影響が出始め、怪我による離脱も増えていました。能力が落ちたというより、全盛期と同じ稼働率を維持することが難しくなっていた時期でした。
19-20シーズンのバイエルンがCL優勝できた理由
最大の理由は、ロッベンとリベリーの穴を単純に埋めたのではなく、新しい攻撃システムを作り上げたことです。
特に大きかったのが、キングスレイ・コマン、セルジュ・ニャブリ、アルフォンソ・デイヴィスなど若い選手の台頭でした。以前のバイエルンは両翼の個人技に頼る場面が多くありましたが、19-20シーズンはより組織的でスピードを生かした攻撃へ変化しました。
例えば、デイヴィスは左サイドバックながら爆発的な走力で攻撃参加し、ニャブリは中央への動きや得点力で存在感を発揮しました。以前とは違う形で相手を崩せるチームになっていました。
フリック監督による戦術改革も大きな要因
19-20シーズンの成功を語る上で、ハンジ・フリック監督の存在は欠かせません。シーズン途中に監督へ就任すると、チームの守備と攻撃を大きく改善しました。
フリックのバイエルンは、高い位置から激しくプレスをかけ、ボールを奪った瞬間に高速攻撃へ移るスタイルを確立しました。この戦術は、若く運動量のある選手たちと非常に相性が良いものでした。
また、ロベルト・レヴァンドフスキがキャリア最高レベルの得点力を発揮したことも重要でした。攻撃の中心がサイドのロッベンやリベリーから、中央のレヴァンドフスキを軸とした形へ変化していたのです。
もし19-20シーズンにロッベンとリベリーが残っていたら優勝できたのか
もしロッベンとリベリーが19-20シーズンも在籍していたとしても、バイエルンがCL優勝できる可能性は十分にあったと考えられます。2人は経験豊富で、大舞台で勝負できる能力を持っていたからです。
特にCLのような一発勝負の大会では、経験豊富な選手の存在は大きな武器になります。決勝トーナメントでは、一瞬の判断や個人技が勝敗を分ける場面も多くあります。
一方で、必ずしも2人がいた方が強かったとは言い切れません。ロッベンとリベリーが全盛期なら圧倒的な戦力でしたが、19-20シーズン時点では怪我のリスクや守備面での負担も考える必要がありました。
世代交代が成功したバイエルン
バイエルンの19-20シーズンのCL優勝は、スター選手が抜けたことで弱体化したのではなく、新しい強さを手に入れた結果でした。
ロッベンとリベリーの時代は、個の力で相手を破壊する魅力的なチームでした。一方で19-20シーズンのバイエルンは、若い選手の運動量、戦術的な組織力、レヴァンドフスキの決定力が融合した完成度の高いチームでした。
これは長年トップレベルを維持してきたクラブだからこそ可能だった、理想的な世代交代の成功例と言えます。
まとめ
ロッベンとリベリーが退団した後のバイエルンが19-20シーズンにCL優勝できた理由は、単なる代役探しではなく、チーム全体のスタイルを進化させたことにあります。
もし全盛期の2人が残っていれば、さらに強力なチームになった可能性はあります。しかし19-20シーズンのバイエルンは、若手選手の成長とフリック監督の戦術によって、新しい時代の最強チームへ生まれ変わっていたと言えるでしょう。


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