千葉ロッテマリーンズの歴代打者を振り返ると、左打者では榎本喜八や福浦和也などがよく名前に挙がります。一方、「生え抜きの右打者」に限定すると、有藤道世、落合博満、初芝清、堀幸一、サブロー、今江敏晃、里崎智也など、各時代を代表する選手が並びます。
その中で清田育宏はどの程度の位置に入るのでしょうか。実は「ロッテ生え抜き右打者ランキング」という公式記録は存在しないため、何を基準にするかによって順位は変わります。
通算安打、本塁打、打点、全盛期の打撃成績、タイトル、ポストシーズンでの実績などを総合すると、清田は球団史全体では歴代トップ5に入るクラスではないものの、生え抜き右打者の上位10~15人程度には十分入る実績を残した選手と評価できます。千葉移転後に限定すれば、さらに上位へ入り、概ね7~10番手前後を争う存在と考えるのが妥当です。
- 清田育宏のロッテでの通算成績
- 清田の全盛期は2015年
- ロッテ歴代トップクラスの右打者・有藤道世
- 落合博満もロッテ生え抜き右打者として外せない
- 堀幸一も清田より明確に上位
- 初芝清も清田を大きく上回る実績
- サブローとの比較でも清田は下になる
- 今江敏晃も生え抜き右打者の上位
- 里崎智也も打撃実績では清田より上と評価しやすい
- 千葉移転後だけなら清田の順位はかなり上がる
- 清田より上と評価しやすい千葉ロッテ時代の生え抜き右打者
- 清田の716安打は決して少なくない
- 「ピークの高さ」なら順位は通算成績より上がる
- ベストナインとゴールデングラブの同時受賞も高評価
- 2010年日本シリーズでの活躍も忘れられない
- 本塁打数だけなら歴代ランキングはもっと下がる
- 打率で比較すると清田はそれほど見劣りしない
- 清田の評価が難しい理由はキャリアの波
- 「ロッテ生え抜き」の定義によって順位が変わる
- 毎日・大毎・東京・ロッテオリオンズ時代まで含めると順位は下がる
- 清田を歴代右打者として評価するなら何番目?
- 歴代トップ級とは差があるが「成功した生え抜き右打者」なのは間違いない
- まとめ|清田は球団史なら10~15番手、千葉時代なら7~10番手前後が目安
清田育宏のロッテでの通算成績
清田育宏は2009年ドラフト4位でロッテに入団し、2010年から2021年までロッテに在籍しました。NPB一軍では通算919試合に出場しています。
通算成績は2770打数716安打、打率.258、58本塁打、333打点、36盗塁。長打率.386、出塁率.339でした。[参照:NPB 清田育宏 個人年度別成績]
| 項目 | 清田育宏の通算成績 |
|---|---|
| 試合 | 919 |
| 安打 | 716 |
| 本塁打 | 58 |
| 打点 | 333 |
| 盗塁 | 36 |
| 打率 | .258 |
| 出塁率 | .339 |
| 長打率 | .386 |
数字だけを見ると球団史を代表する2000安打級の選手ではありませんが、約10年間にわたって一軍戦力となり、外野のレギュラー・準レギュラーとして活躍した選手であることが分かります。
清田の全盛期は2015年
清田を評価するうえで外せないのが2015年です。この年は130試合に出場し、489打数155安打、打率.317、15本塁打、67打点を記録しました。
長打率は.503、出塁率は.387で、OPSは約.890。単純な打率だけでなく、出塁と長打の両方で高い水準に達しています。[参照:NPB]
この年はベストナインとゴールデングラブ賞を受賞しており、ピーク時の一年だけを比較するなら、ロッテ生え抜き右打者の歴代上位クラスに入るシーズンだったと言ってよいでしょう。
ロッテ歴代トップクラスの右打者・有藤道世
球団史全体で生え抜き右打者を考える場合、まず清田より明確に上位となるのが有藤道世です。
有藤は1968年ドラフト1位でロッテへ入団し、現役生活をすべてロッテで過ごしました。通算2057安打、348本塁打、1061打点、282盗塁、打率.282という非常に優れた成績を残しています。[参照:NPB 有藤道世]
2000安打・300本塁打・200盗塁をすべて達成しているため、攻撃力の総合評価では清田との差はかなり大きくなります。ロッテ歴代生え抜き右打者の最上位候補の一人です。
落合博満もロッテ生え抜き右打者として外せない
「生え抜き」を「プロ入りした球団がロッテ」という意味で使うなら、落合博満も当然対象になります。
落合は1978年ドラフト3位でロッテへ入団し、ロッテ時代に3度の三冠王を達成しました。のちに中日、巨人、日本ハムへ移籍していますが、プロ野球選手として育った球団はロッテです。
NPB通算では2371安打、510本塁打を記録しており、本塁打数は歴代でも最上位クラスです。[参照:NPB歴代本塁打記録]
清田と比較すれば、全盛期、タイトル、通算実績のいずれでも落合が大きく上回ります。
堀幸一も清田より明確に上位
ロッテ一筋で長期間活躍した右打者としては、堀幸一も非常に大きな存在です。
堀は1987年ドラフト3位でロッテへ入団し、通算2064試合、1827安打、183本塁打、810打点、133盗塁を記録しました。通算打率は.269です。[参照:NPB 堀幸一]
清田の716安打、58本塁打と比較すると、キャリアの長さと積み重ねでは大差があります。ロッテ生え抜き野手を語るうえで、堀は過小評価できない選手です。
初芝清も清田を大きく上回る実績
「ミスターロッテ」として親しまれた初芝清も右投右打の生え抜き選手です。
初芝は通算1732試合に出場し、1525安打、232本塁打、879打点、打率.265を記録しました。[参照:NPB 初芝清]
本塁打は清田の約4倍、打点も500以上多く、長期的な打撃実績では明確に初芝が上です。特に1990年代のロッテを代表する長距離打者でした。
サブローとの比較でも清田は下になる
千葉ロッテ時代を代表する右打者としてはサブローも挙げられます。
サブローは1994年ドラフト1位でロッテへ入団。途中で短期間巨人へ移籍しましたが、キャリアのほとんどをロッテで過ごしています。
NPB通算では1782試合、1363安打、127本塁打、655打点、打率.265、出塁率.340を記録しました。[参照:NPB サブロー]
清田と打率や出塁率には極端な差がありませんが、安打数、本塁打数、打点、レギュラーとして活躍した期間ではサブローが上回ります。
今江敏晃も生え抜き右打者の上位
今江敏晃も2001年ドラフトでロッテへ入団した生え抜きの右打者です。後に楽天へ移籍しましたが、ロッテで長年三塁手としてレギュラーを務めました。
NPB通算成績は1682安打、108本塁打、726打点、打率.283。楽天在籍時の数字も含むため、そのまま「ロッテでの数字」ではありませんが、キャリアの中心はロッテです。[参照:NPB 今江年晶]
2005年と2010年の日本シリーズでも大きな活躍を見せており、短期決戦の実績まで含めると清田より上位に評価するのが自然でしょう。
里崎智也も打撃実績では清田より上と評価しやすい
捕手を含めて「右打者」と考えるなら、里崎智也も比較対象になります。
里崎はロッテ一筋で通算1089試合、890安打、108本塁打、458打点、打率.256を記録しました。[参照:NPB 里崎智也]
打率だけなら清田の.258とほぼ同じですが、本塁打は108本で清田の58本を大きく上回ります。さらに捕手という守備負担の大きなポジションでこの数字を残しているため、選手としての総合評価では里崎が上と考えやすいでしょう。
千葉移転後だけなら清田の順位はかなり上がる
ロッテ球団史は毎日オリオンズ時代から続いています。その全期間を対象にすると、清田以前にも多数の名選手が存在するため順位は下がります。
一方、1992年の千葉移転後に限定して「ロッテが獲得し、主力へ育てた右打者」を比較するなら、清田はかなり上位になります。
代表的な選手として、初芝清、堀幸一、サブロー、今江敏晃、里崎智也、荻野貴司、中村奨吾などがおり、その次のグループに清田を置く考え方が分かりやすいでしょう。
清田より上と評価しやすい千葉ロッテ時代の生え抜き右打者
| 選手 | 主な評価ポイント | 清田との比較 |
|---|---|---|
| 初芝清 | 1525安打・232本塁打 | 明確に上 |
| 堀幸一 | 1827安打・183本塁打 | 明確に上 |
| サブロー | 1363安打・127本塁打 | 上 |
| 今江敏晃 | 長年三塁レギュラー、日本シリーズで活躍 | 上 |
| 里崎智也 | 890安打・108本塁打、正捕手 | 総合的に上 |
| 荻野貴司 | 1000安打超と高打率・俊足 | 通算では上 |
| 中村奨吾 | 長期にわたり二塁・三塁の主力 | 通算実績では上位候補 |
| 清田育宏 | 716安打・58本塁打、2015年に打率.317 | この次のグループ |
ここから考えると、千葉移転後の生え抜き右打者という条件なら、清田はおおむね7~10番手前後という評価が一つの目安になります。
清田の716安打は決して少なくない
球団の歴史的な名選手と比較すると716安打は目立ちませんが、一軍で700安打以上を打つこと自体、簡単ではありません。
清田は919試合に出場し、そのうち何シーズンも外野の主力としてプレーしました。ドラフト4位入団だったことを考えても、プロ入り時の順位を大きく上回るキャリアを築いた選手と言えます。
また2015年の155安打は、単年の打撃能力を評価するうえで非常に大きな数字です。
「ピークの高さ」なら順位は通算成績より上がる
清田の特徴は、通算の積み上げよりもピーク時の打撃成績が非常に良かったことです。
2015年は打率.317、15本塁打、67打点、出塁率.387、長打率.503。中距離打者として非常に完成度の高いシーズンでした。
例えば「キャリア通算」では里崎やサブローに及びませんが、「その選手が最も打ったシーズン」という比較なら、2015年清田はかなり強い候補になります。
ベストナインとゴールデングラブの同時受賞も高評価
2015年の清田は、打つだけでなく守備面でも評価されました。
外野手としてベストナインとゴールデングラブ賞を同じシーズンに獲得しています。つまり当時はリーグを代表する外野手の一人として公式に評価されていたことになります。
こうしたタイトルまで含めれば、「単なる数年間のレギュラー」より一段上の実績を持つ選手と言えるでしょう。
2010年日本シリーズでの活躍も忘れられない
清田はルーキーだった2010年から一軍で活躍し、ロッテが日本一になったポストシーズンにも出場しています。
この年はシーズン後半から存在感を高め、日本シリーズでも重要な役割を果たしました。長期的な通算数字だけでなく、「優勝したチームの主力として活躍した」という点も評価材料になります。
ロッテファンの印象に残る度合いでは、単純な716安打という数字以上に大きな存在だったと感じる人もいるでしょう。
本塁打数だけなら歴代ランキングはもっと下がる
一方、「右打者としての長打力」という基準では清田の順位はそれほど高くありません。
清田の通算58本塁打に対し、有藤は348本、初芝は232本、堀は183本、サブローは127本、里崎は108本です。ロッテ時代に圧倒的な打撃を見せた落合も存在します。
そのため「ロッテ歴代の右の強打者」というランキングなら、清田はトップ10に入るかどうか微妙なラインになります。
打率で比較すると清田はそれほど見劣りしない
清田の通算打率は.258です。初芝が.265、サブローが.265、里崎が.256なので、長期間活躍した千葉ロッテの右打者と比較して極端に低い数字ではありません。
ただし打率だけでは選手の攻撃力を十分に比較できません。本塁打、四球、長打率、出塁率、出場試合数なども見る必要があります。
清田の場合は、長期間レギュラーを固定できなかったシーズンがあることが通算数字を伸ばせなかった大きな理由です。
清田の評価が難しい理由はキャリアの波
清田は毎年安定して同じ成績を残したタイプではありません。
2015年には打率.317を記録しましたが、2017年は打率.203、2018年は.226。一方で2019年には10本塁打、57打点、2020年には打率.278、7本塁打と再び存在感を示しています。[参照:NPB]
最高到達点は高いものの、それを毎年維持できなかったため、通算成績では初芝や堀、サブローと大きな差がつきました。
「ロッテ生え抜き」の定義によって順位が変わる
このテーマで最も注意したいのが「生え抜き」の定義です。
一般的には、その球団でプロ入りした選手を生え抜きと呼びます。その定義なら、途中で他球団へ移籍した落合博満や今江敏晃もロッテ生え抜きに含められます。
一方、「現役生活をすべてロッテで過ごした選手」に限定すると落合や今江、サブローの扱いが変わります。そのため順位を語るときは条件を明確にする必要があります。
毎日・大毎・東京・ロッテオリオンズ時代まで含めると順位は下がる
現在の千葉ロッテマリーンズは1950年の毎日オリオンズから歴史が続く球団です。
そのため球団史全体を対象にすると、山内一弘のような昭和の名打者も比較対象になります。山内は毎日オリオンズからプロキャリアをスタートした右打者で、NPB通算2271安打、396本塁打、1286打点、打率.295を記録しました。[参照:NPB 山内一弘]
こうした1950年代以降の全選手を含めると、清田を「歴代5位」「歴代6位」と断定するのは難しく、トップ10~15前後のグループと考える方が現実的です。
清田を歴代右打者として評価するなら何番目?
厳密な公式順位はありませんが、基準別に整理するとおおよその位置は見えてきます。
| 比較条件 | 清田の位置の目安 |
|---|---|
| 球団史全体の生え抜き右打者・総合評価 | 10~15番手前後 |
| 千葉移転後の生え抜き右打者 | 7~10番手前後 |
| 通算安打中心 | 上位10人前後を争う |
| 長打力中心 | 順位はやや下がる |
| 単年のピーク | 2015年は歴代でもかなり上位 |
| 外野手限定 | さらに上位へ入る可能性が高い |
特に「千葉ロッテになってからの生え抜き右打ち外野手」と条件を絞れば、清田の評価はかなり高くなります。
歴代トップ級とは差があるが「成功した生え抜き右打者」なのは間違いない
有藤、落合、初芝、堀、サブローなどと比較すると、清田の通算成績には明確な差があります。
そのため「ロッテ史上最高クラスの右打者」と評価するのは難しいでしょう。特に安打数、通算本塁打、レギュラー年数では歴代の名選手に及びません。
しかし716安打、58本塁打、333打点を記録し、ベストナイン・ゴールデングラブを獲得したシーズンもあります。したがって「歴代最高峰ではないが、十分に成功した生え抜き右打者」という評価が最もバランスが取れています。
まとめ|清田は球団史なら10~15番手、千葉時代なら7~10番手前後が目安
清田育宏はロッテで通算919試合に出場し、716安打、58本塁打、333打点、打率.258を記録した生え抜きの右打ち外野手です。[参照:NPB 清田育宏]
球団史全体で見ると、有藤道世、落合博満、山内一弘、初芝清、堀幸一、サブロー、今江敏晃、里崎智也など、清田より上に置きやすい右打者が複数存在します。
そのため毎日オリオンズ時代から現在までを含めた「ロッテ生え抜き右打者」の総合評価なら、清田は大まかに10~15番手前後と考えるのが無理のない位置です。ただし公式のランキングではなく、評価基準によって前後します。
一方、1992年以降の千葉ロッテに限定すれば候補はかなり絞られます。初芝、堀、サブロー、今江、里崎、荻野、中村奨吾などが上位候補となるため、清田は7~10番手前後のグループに入ると考えられます。
さらに単年のピークだけなら評価はもっと高く、2015年の打率.317、15本塁打、67打点、出塁率.387、長打率.503という成績は、千葉ロッテ生え抜き右打者の優れたシーズンの一つです。
したがって清田は「ロッテ歴代の右打者トップ5」とまでは言いにくいものの、千葉ロッテ時代を代表する生え抜き右打者を10人程度挙げるなら候補に入ってくる選手と評価するのが妥当でしょう。


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