水泳選手は日頃から水の抵抗を受けながら腕や肩を使っているため、普通の人より腕立て伏せが得意なのではないかと考える人もいます。しかし、水泳で使う筋肉と腕立て伏せで必要になる筋力には違いがあり、必ずしも水泳選手全員が腕立て伏せを楽々できるとは限りません。
この記事では、水泳選手の身体能力と腕立て伏せの関係について、使われる筋肉やトレーニングの特徴を踏まえて分かりやすく解説します。
水泳選手は腕の力が強いイメージがある理由
水泳では腕で水をかき、身体を前へ進めるため、肩や背中、腕の筋肉を多く使います。特にクロールやバタフライでは、肩周りの筋肉や広背筋などが発達しやすく、逆三角形の体型になる選手も多くいます。
そのため、水泳選手を見ると「腕の力が強そう」「腕立て伏せも簡単そう」と感じる人は少なくありません。実際に水泳によって上半身の筋持久力が高まっている選手もいます。
しかし、水泳で必要なのは主に水中で身体を効率よく動かす能力であり、陸上で自分の体重を押し上げる腕立て伏せとは力の発揮方法が異なります。
水泳と腕立て伏せでは使う筋肉や動きが違う
腕立て伏せでは、胸の筋肉である大胸筋、肩の三角筋、腕の裏側にある上腕三頭筋などを使い、自分の体重を何度も押し上げます。また、体幹を一直線に保つため腹筋や背筋も必要になります。
一方、水泳では腕を前後や上下に動かして水をとらえる動きが中心です。特に重要なのは、単純な押す力よりも水の抵抗を利用して効率よく推進する技術です。
例えば、クロールの選手は長時間腕を動かし続ける持久力には優れていても、腕立て伏せのような短時間で大きな力を出す運動は、それほど練習していなければ苦手な場合があります。
水泳選手でも腕立て伏せが苦手な人はいる
水泳選手は一般的な人より肩や背中の筋肉が発達していることが多いですが、腕立て伏せの回数は筋肉量だけでは決まりません。身体の使い方や腕立て伏せへの慣れも大きく影響します。
例えば、毎日長距離を泳ぐ選手でも、腕立て伏せをする習慣がなければ最初は多くの回数をこなせないことがあります。逆に、水泳経験がなくても腕立て伏せを継続している人は高い回数をこなせる場合があります。
これは、スクワットが得意な人でも腕立て伏せが苦手になる理由と同じです。普段使っている筋肉や鍛えている動作によって得意不得意が変わります。
水泳で鍛えられる筋肉と腕立て伏せへの影響
| 水泳で発達しやすい筋肉 | 腕立て伏せへの影響 |
|---|---|
| 広背筋 | 身体を安定させる力に関係する |
| 肩周りの筋肉 | 腕を支える力に役立つ |
| 上腕三頭筋 | 押す動作に関係するため有利 |
| 体幹 | 正しい姿勢維持に役立つ |
このように、水泳で鍛えられる筋肉の中には腕立て伏せにも関係するものがあります。そのため、水泳経験者は初心者より有利な場合があります。
ただし、大胸筋など腕立て伏せで重要な筋肉を直接鍛えているわけではないため、水泳だけで腕立て伏せが得意になるとは限りません。
水泳選手が腕立て伏せを得意になるためには
水泳選手が腕立て伏せの能力を高めたい場合は、泳ぐ練習とは別に陸上での筋力トレーニングを取り入れることが効果的です。
実際、多くの競泳選手は泳ぎの技術だけでなく、体幹トレーニングやウエイトトレーニングなどを行い、競技力向上を目指しています。
例えば、週に数回腕立て伏せを取り入れることで、泳ぎで使う筋肉に加えて押す力も鍛えられ、腕立て伏せの回数やフォームの安定につながります。
まとめ|水泳選手は腕立て伏せに有利だが必ず得意とは限らない
水泳選手は肩や背中、腕の筋肉が発達していることが多く、一般的な人より腕立て伏せに有利な場合があります。しかし、水泳と腕立て伏せでは求められる筋力や動きが違うため、全員が簡単にできるわけではありません。
大切なのは、どの筋肉をどのような動きで使うかという点です。水泳で鍛えられる能力と腕立て伏せの能力には共通点もありますが、それぞれ専門的な練習によって伸びる能力だと考えると分かりやすいでしょう。
そのため、水泳選手だから腕立て伏せが必ず得意というより、「水泳で鍛えた身体能力を活かせば、練習次第で伸ばしやすい」と考えるのが適切です。


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